1.概況
本日の日経平均は26円安の2万1660円と小幅に下落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数などの主要指数も下落しました。昨日の米国市場でダウ平均は200ドル以上下落しましたが、ここ数日の日本市場は「米国株離れ」のような状況になっており日経平均は29円安と小安く寄り付きました。日経平均は寄り付き後に90円余りまで下げ幅を広げましたが、その後は持ち直して一時プラスに転じました。ただ上値追いとはならず再びマイナスに転じた日経平均は前場を7円安とほぼ横ばいで終えました。日経平均は後場寄りからやや下げ幅を広げましたが、下値模索とはならずに小幅なマイナス圏での推移が続きました。わずかにプラスに転じる場面もあった日経平均ですが、結局26円安と小幅安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆1030億円となりました。東証33業種は精密機器、小売業、食料品など8業種が上昇しました。一方でガラス土石製品、ゴム製品、海運業、石油石炭製品など25業種が下げました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップのマネックスグループ(8698)が小幅高となったほか、任天堂(7974)、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)が上昇しました。一方で三菱UFJ(8306)、ファナック(6954)、三井住友(8316)、ソニー(6758)、武田薬品(4502)が下げています。材料が出たところでは、良品計画(7453)が5%超の大幅高となりました。前期決算が従来の会社予想を上回って着地したほか、今期も前期比10%超の増収増益予想を発表したことが好感されました。また前期決算が増収増益で着地し今期予想も増収増益だったイオン(8267)も4%超上昇しました。一方で中間決算が前年同期比20%近い営業減益で着地し、今期予想も大幅に下方修正したサイゼリヤ(7581)は12%超の大幅安となりました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は大きな方向感は出ず小幅安となりました。上に行くにも下に行くにも材料不足の状況になっており、貿易戦争問題、加計学園問題などの動向をにらみながらとなりそうです。引き続き決算発表を受けての小売株の荒っぽい値動きが目立っています。本日の大引け後にはユニクロを展開するファーストリテイリングが中間決算を発表し、通期の業績予想を上方修正しました。日経平均寄与度の高い銘柄ということもあり明日のマーケットの反応が注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)