NYダウ: 24893.49  △253.04 (2/14)
NASDAQ: 7143.62  △130.11 (2/14)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はハイテク株や金融株への買いを受けて4日続伸となりました。CPIが市場予想を上回ったことでの金利上昇を受けて104ドル安でスタートしたダウ平均は150ドル安まで売られましたが、朝方の売り一巡後に恐怖指数と呼ばれるVIX指数の低下を受けて切り返すとまもなくしてプラスに転じました。その後上値が伸び悩むなか小幅にマイナスとなる場面もみられたダウ平均ですが、底堅さをみせると午後に大きく上げ幅を広げる展開となり引け間際には285ドル高まで買われました。結局ダウ平均は253ドル高の24,893ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は130ポイント高の7,143ポイントとなり2%近い上昇となっています。

2.経済指標等
1月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.1%上昇し市場予想を上回りました。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数も1.8%上昇し市場予想を上回っています。1月の米小売売上高は前月比0.3%減少し増加を見込んだ市場予想を下回りました。12月の米企業在庫は前月比0.4%増加し市場予想を上回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げました。そのなかでも金融が2%を超える上昇となったほか、情報技術も2%近く上げています。一方で公益事業や電気通信サービスなどの4業種が下げ、公益事業は1%を上回る下落となっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が上げました。そのなかでもナイキ(NKE)が3%を上回る上昇となったほか、ゴールドマン・サックス(GS)とIBM(IBM)、キャタピラー(CAT)、JPモルガン・チェース(JPM)、ビザ(V)、シスコシステムズ(CSCO)、インテル(INTC)も2%を超える上昇となっています。一方でマクドナルド(MCD)とベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)が1%以上下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では、ヒットドラマを制作してきた有名プロデューサーを21世紀フォックス(FOXA)から引き抜いたと発表した動画配信のネットフリックス(NFLX)が3%近く上げています。決算で1株利益が市場予想を上回ったビール大手のモルソン・クアーズ・ブリューイング(TAP)も6%を上回る上昇となりました。クーポン共同購入サイトのグル―ポン(GRPN)は決算で1株利益が市場予想を下回ったことで急落し10%近く下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.07%高い2.90%となりました。ドル円は107円近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。引き続き円高傾向が続くなかで日経平均が上値を伸ばし5日移動平均線(昨日時点で21,463円)や節目の21,500円を上回ってくるような展開をみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)