1.概況
本日の日経平均は508円安の2万1382円と大幅に反落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。それぞれの下落率は日経平均(-2.3%)、TOPIX(-1.9%)、JPX日経400(-1.9%)、東証2部指数(-2.0%)、マザーズ指数(-1.8%)となりました。それぞれ6日の大きな下げに比べれば、下げは小幅にとどまりました。昨日の米国市場でダウ平均が1,000ドルを超える下げとなったことを受け、日経平均は383円安で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に下げ幅を広げると一時は下げ幅を700円超まで広げました。その後やや切り返した後再び下げ幅を広げた日経平均ですが2万1100円どころを割り込まずになんとか踏みとどまると前場を705円安で終えました。日経平均は後場寄りからやや値を戻しましたが、3連休を控えて積極的な買いは入りづらく再び下げ幅を広げる場面もありました。結局日経平均は508円安と大幅に反落して取引を終えました。東証1部の売買代金は4兆17億円となりました。東証33業種は全業種が下げました。中でも鉱業が5.4%安、石油石炭製品が4.9%安など大きく下げています。東証1部の値上がり銘柄数は244、値下がりは1,796と値下がりが多数を占めました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが下落しました。売買代金トップの任天堂(7974)が2.2%安となったほか、三菱UFJ(8306)、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、ファナック(6954)、ソニー(6758)などがいずれも下落しました。一方で売買代金2位のソフトバンクグループ(9984)は0.4%高と小幅に上げています。その他材料が出たところでは、昨日発表した第3四半期決算で10-12月の3ヶ月が前年同期比減収減益とさえなかった西武ホールディングス(9024)は9%近い大幅安となりました。また、10-12月の営業利益が前年同期比11%の減益となった東京放送ホールディングス(9401)は12%近く下げています。一方で10-12月の営業利益が5四半期ぶりに前年同期比増益となったクックパッド(2193)は10%近い大幅高となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均の予想PERは本日の大幅下落を受け13.2倍程度まで低下したとみられます。いわゆるアベノミクスマーケットが始まってからは13倍台は結果的に買い場となる機会が多くありました。日本企業の業績面に大きな不安がない現在では、足元の水準は基本的に買いのスタンスで望んでも良いのではないかと考えています。チーフ・ストラテジストの広木隆が今後の展望をレポートにまとめておりますのでぜひご参考ください。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)