1.概況
本日の日経平均は245円高の2万1890円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日日経平均は米国市場の大幅下落懸念もあって高値から大きく上げ幅を縮めましたが、昨日の米国市場でダウ平均が大きくは下げなかったことを受け、日経平均は76円高と続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に上げ幅を広げましたが、頭打ちになると10時過ぎからは上げ幅を縮めて一時は5円高とマイナス転落直前になる場面がありました。その後やや値を戻し前場を55円高で終えた日経平均は、後場に入って再び上げ幅を縮めるとまもなく4円高と1日の安値をつけました。しかしマイナスに転じることなく踏みとどまると、ドル円が109円台後半まで円安に振れたこともありその後は上げ幅を広げました。14時半頃に331円高の高値をつけた日経平均は引けにかけてやや上げ幅を縮めましたが245円高と3桁の上昇で取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆5495億円となりました。東証33業種は2%を超える上昇となったゴム製品やガラス土石製品など28業種が上昇しました。一方でその他製品、海運業、食料品、陸運業、電気・ガス業の5業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が1.3%安となったほか、ソニー(6758)、ファーストリテイリング(9983)、JT(2914)、SUMCO(3436)などが下落しました。一方でソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、ファナック(6954)などが上昇しました。材料が出たところでは、マンション販売のプレサンスコーポレーション(3254)が8%超の大幅高となりました。10-12月の売上高が前年同期比203%増、営業利益が1212%増と好調な業績を受け大手証券が目標株価を引き上げたことが好感されました。一方でタカラトミー(7867)が19%近い大幅安で東証1部の値下がり率首位となりました。10-12月の3ヶ月が前年同期比で減収減益となったことが嫌気されたとみられます。

【VIEW POINT: 明日への視点】
一時マイナスに転じそうな場面もあった日経平均ですが踏みとどまると後場に上げ幅を広げました。米国市場やドル円動向をにらみながら、明日以降も引き続きボラティリティの高い荒っぽい展開が予想されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)