NYダウ: 24893.35  ▼19.42 (2/7)
NASDAQ: 7051.98  ▼63.90 (2/7)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は長期金利の上昇に対する警戒感が根強く反落しました。小幅に下げて始まったダウ平均は取引開始直後に127ドル安まで下落しましたが、直ぐに切り返すとプラスに転じ昼前には381ドル高まで上昇しました。その後上げ幅を縮めたダウ平均は小幅にマイナスとなる場面もありましたが、下げ渋ったことで取引終盤には再び270ドル高余りまで買われました。しかし、引けにかけて急速に上げ幅を縮めると結局19ドル安の24,893ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は主力ハイテク株が軒並み売られたことで63ポイント安の7,051ポイントと1%近い下落となっています。

2.経済指標等
12月の米消費者信用残高は前月比184億4709万ドル増となったものの市場予想を下回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、エネルギーと情報技術が1%を超える下落となったほか、素材も1%近く下げました。一方で電気通信サービスと資本財・サービス、金融の3業種が上げています。

4.個別銘柄動向
主力ハイテク株に売りが目立つなかグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)やフェイスブック(FB)が3%近く下げたほか、アップル(AAPL)やマイクロソフト(MSFT)、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も2%前後の下落となっています。また、原油価格の下落を受けてエクソンモービル(XOM)も2%近く下げたうえ、シェブロン(CVX)も1%を上回る下落となりました。さらに7-9月期まで客数の減少が続くとの見方を示した外食のチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)が10%余りの下落となっています。一方で決算や1日あたりの利用者数が市場予想を上回った動画共有アプリのスナップ(SNAP)が47%以上上昇し急伸しています。傘下のロサンゼルス・タイムズなどを売却すると発表した新聞のトロンク(TRNC)も19%余り上昇しました。

5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い2.84%となりました。ドル円は109円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
昨日の日本市場が米国市場の大幅下落を警戒して大きく上げ幅を縮める展開となるなか、昨日の米国市場でダウ平均の下げが小幅に止まったことから本日の日本市場は上昇してのスタートが予想されます。米国市場に対する警戒感も残るなかで日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)