1.概況
本日の日経平均は35円高の2万1645円と小幅に反発しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数も上昇しましたが、上げ幅は小幅にとどまりました。東証2部指数は1.6%高となりました。昨日の米国市場でダウ平均が567ドル高と大きく反発したことを受け、日経平均は391円高と大きく反発して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も上げ幅を広げると9時半過ぎに743円高と1日の高値をつけました。日経平均はその後も高値圏で推移すると前場を660円高で終えました。しかし日経平均は後場寄りから上げ幅を大きく縮めると、その後は前場までの楽観ムードが一変したかのようにずるずると上げ幅を縮め、大引け間際に16円高をつける場面がありました。日経平均は結局35円高とわずかに反発して取引を終えました。東証1部の売買代金は4兆5260億円となりました。東証33業種は石油石炭製品や医薬品など21業種が上昇しました。一方で海運業や食料品など12業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。任天堂(7974)、ソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、ソフトバンクグループ(9984)などが上昇しました。中でもソフトバンクグループは4%近い大幅高となりました。一方でファナック(6954)、JT(2914)、ファーストリテイリング(9983)は下落しました。中でも前期決算が減収営業減益に終わり、今期の営業利益予想も前期とほぼ横ばいとしたJTは失望感から6%の大幅安となりました。その他材料が出たところでは、SUMCO(3436)が7%近い大幅高となりました。10-12月の売上高が前年同期比25%増、営業利益が143%増と好調で今期の業績予想も大幅な増収増益とし、配当予想を引き上げたことが好感されました。また、アウトドアブランドの好調などを理由に今期の業績予想と配当予想を上方修正したゴールドウィン(8111)は20%超の大幅高で東証1部の値上がり率首位となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
大きく反発して始まった日経平均は35円高とほぼ横ばい圏にとどまりました。一時は700円超まで上げ幅を広げたとあって、長い上ヒゲをつけかなり引け味が悪い印象です。不透明感が増している状況下で様子を見たいという投資家が多いのかもしれません。米国出張中の当社代表取締役社長の松本大が現地で得た情報や現地の雰囲気などを動画でお伝えしています。ぜひご参考ください。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)