NYダウ: 26392.79  △140.67 (1/25)
NASDAQ: 7411.16  ▼3.90 (1/25)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場でダウ平均は上昇したもののナスダック総合指数は小幅安とまちまちでした。60ドル超上昇して始まったダウ平均はしばらくもみ合った後徐々に上げ幅を広げると一時は206ドル高まで上昇しました。その後引けにかけてやや上げ幅を縮めましたが、結局140ドル高の26,392ドルと史上最高値を更新して取引を終えました。S&P500も1ポイント高の2,839ポイントと最高値更新となりましたが、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は3ポイント安の7,411ポイントと続落しています。

2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は23.3万件と前週(22.0万件)より増加(悪化)したものの市場予想ほどの増加とはなりませんでした。12月の新規住宅販売件数は年率換算62.5万件と前月から販売ペースが鈍化し市場予想も下回りました。

3.業種別動向
S&P業種別指数は、公益事業やヘルスケアなどの6業種が上昇しました。一方でエネルギーや情報技術などの5業種が下げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では、ボーイング(BA)が2.5%高で上昇率トップとなりました。市場予想を上回る決算を発表したスリーエム(MMM)も1.9%高となり2銘柄でダウ平均を約90ドル押し上げました。その他にもジョンソン&ジョンソン(JNJ)、ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)、ゴールドマン・サックス(GS)が1%を超える上昇となりました。一方でアップル(AAPL)やゼネラル・エレクトリック(GE)が1%を超える下げとなっています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算が市場予想を上回った鉱山のフリーポート・マクモラン(FCX)が1.1%高と堅調でした。一方で決算が市場予想を下回った自動車のフォード(F)は4%安と軟調でした。

5.為替・金利等
米長期金利は0.03%低い2.61%となりました。ドル円は一時108円台半ばまで円高に振れましたが、トランプ大統領がドルは強くなると発言したと伝わったこともあり109円台半ばまで円安に戻しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が高安まちまちだったことから日本市場は小動きでのスタートとなりそうです。やや円安に戻したとはいえドル円は引き続き109円台の円高水準にあり、短期的に底打ちしたかどうか不透明なことから日本市場はやや上値が重い展開になるのではとみています。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)