NYダウ: 26115.65 △322.79 (1/17)
NASDAQ: 7298.28 △74.60 (1/17)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は良好な経済指標や好決算を期待した買いから大きく反発し、主要3指数が揃って12日に付けた史上最高値を更新しました。117ドル高の25,910ドルでスタートしたダウ平均は節目の26,000ドルを前に一旦上値が伸び悩む場面もありましたが、昼ごろから上げ幅を広げると322ドル高の26,115ドルと初めて26,000ドルの節目を突破し、史上最高値を更新してこの日の高値圏で取引を終えています。また、S&P500株価指数も26ポイント高の2,802ポイントと初めて2,800ポイントに乗せ史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も74ポイント高の7,298ポイントとなり史上最高値を付けています。
2.経済指標等
12月の米鉱工業生産は前月比0.9%上昇し市場予想を上回りました。12月の米設備稼働率も前月比0.7ポイント上昇の77.9%となりこちらも市場予想を上回っています。1月の米全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数は72となり市場予想と一致しています。米連邦準備制度理事会(FRB)は米地区連銀経済報告(ベージュブック)で経済活動は11地区で緩やかまたは穏やかな拡大が続いたとし、ダラス地区は力強く拡大したとしています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。情報技術と生活必需品が1%を超える上昇となったほか、ヘルスケアも1%近く上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。そのなかでも航空機シートの製造・開発で合弁会社を設立したと発表した航空機のボーイング(BA)が5%近く上昇し、ダウ平均を1銘柄で110ドル余り押し上げました。また、投資判断の引き上げを受けてIBM(IBM)が3%近く上げたほか、インテル(INTC)も3%近く上昇しています。一方で再保険事業での損失を嫌気した売りが続いたゼネラル・エレクトリック(GE)が5%近く下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。また、決算でトレーディング事業の低迷が明らかとなったゴールドマン・サックス(GS)も2%近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、2018年12月期が減益になるとの見通しを発表したフォード・モーター(F)が7%安となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.06%高い2.59%となりました。ドル円は円安となり111円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高に加えて、ドル円も円安となっていることから本日の日本市場は上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の24,000円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)