1.概況
本日の日経平均は741円高の2万3506円と大幅に上昇し、2万3000円の節目を上回って昨年来高値を更新しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。日本市場の休場中に米国市場で主要指数が揃って史上最高値を更新したことを受け、日経平均は308円高の2万3073円と大きく反発して寄り付きました。本日の日経平均は寄り付きがほぼ安値になるとその後は1日を通して上げ幅を拡大しました。前場を561円高で終えた日経平均は、後場に入っても上昇の勢いを強めて結局741円高と高値引けとなり2016年11月の米大統領選後以来の上げ幅で取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆2794億円となりました。東証33業種は全業種が上昇しました。中でも証券商品先物が5%近く上昇したほか、石油石炭製品、海運業、電気機器など景気敏感セクターの上昇率が高くなりました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は揃って大きく上昇しました。「ポケモンGO」が中国でも2018年内に提供されると報じられた任天堂(7974)が売買代金トップの商いで4.9%高となったほか、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、SBI(8473)、三井住友(8316)、みずほ(8411)などがそれぞれ大幅に上昇しました。中でもSBIは19%超の大幅高となっています。材料が出たところでは、アリババ(BABA)と共同で車そのものに決済機能をもたせた「コネクテッドカー」を開発すると報じられたホンダ(7267)は3.2%の上昇で昨年来高値を更新しました。一方で4-12月期の営業利益が前年同期比1%増程度にとどまったようだと観測報道が出た大東建託(1878)は業績鈍化が懸念され6%の大幅安となっています。また、マザーズ上場のブランジスタ(6176)はストップ高となりました。子会社が手掛ける3Dスマホクレーンゲーム「神の手」が100万ダウンロードを突破したと発表したことから今後の業績拡大期待が高まりました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
米国株高に加えて年始のお祝いムードもあってか、日経平均は何度もチャレンジして抜けなかった2万3000円の節目を軽々とクリアして741円の大幅高となりました。さすがに1日の上げ幅としては極端に大きいため明日以降利益確定売りが出ることも予想されますが、まずは幸先よく年の初めに大幅高となったことを喜びたいと思います。今週は明日発表される米雇用統計やISM非製造業指数が注目材料と言えそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)