1.概況
本日の日経平均は25円安の2万2866円と小幅に反落しました。JPX日経400や新興市場のマザーズ指数も下げた一方でTOPIXや東証2部指数は上昇とまちまちでした。昨日の米国市場で主要指数が小幅に続落したことを受け、日経平均は39円安の2万2852円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に下げ幅を広げると10時前に163円安と1日の安値をつけました。その後はやや値を戻し前場を85円安で終えた日経平均は後場寄りからさらに下げ幅を縮めるとまもなく一時プラスに転じる場面がありました。その後は昨日の終値近辺での推移が続き、結局25円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆3215億円となりました。東証33業種は鉱業や非鉄金属など19業種が上昇しました。一方で銀行業や陸運業など14業種が下げています。なお、お昼休みの時間帯に結果が発表された日銀の金融政策決定会合は市場の予想通り金融政策の現状維持が決定されました。片岡剛士審議委員は前回の会合と同様現状維持に反対票を投じましたが、議案の提出は行われませんでした。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)やトヨタ自動車(7203)、SUBARU(7270)、SUMCO(3436)が上昇した一方でメガバンク3行などは下げています。材料が出たところでは、昨日の大引け後に中間期の利益予想を上方修正したパソナグループ(2168)が12%超の大幅高となりました。また、再生可能エネルギー関連ビジネスなどを手掛ける省電舎ホールディングス(1711)がストップ高となりました。大手商社の丸紅(8002)と業務提携を行うと発表したことが材料視されました。一方で大手証券が投資判断を引き下げたユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)は2.5%安と軟調でした。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日銀の金融政策決定会合は波乱なく通過しました。今後は税制改革法案が成立する見通しとなった米国市場の動向が注目されそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)