みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓について解説したいと思いますが、前回は「7月19日以降の反落によって日経平均株価はもち合いに戻ってしまう可能性が高まっていますが、上向きの75日移動平均線上を維持できるかが当面の注目ポイントになるのではないかと思われます。なぜなら、7月12日と13日のあいだにあけた窓が75日移動平均線の下に位置しているからです」と指摘しましたが、今週は日銀の金融政策決定会合が開催されるなど、今後の株価動向に影響を与える重要なイベントを通過した結果を踏まえてどのような値動きになったのかを確認したいと思います。

 

チャートを見ると分かりますが、7月31日の午後には日銀の金融政策決定会合の結果が発表され取引時間中に上下に大きく動きました。その際、指摘した75日移動平均線を下回る場面がありましたが、終値ベースでは上回ったまま終えており、もち合いを上抜けることへの期待が継続する結果となっています。
こうした結果になりますと、今後の動向が期待されることになるわけですが、日銀の金融政策決定会合のように注目度の高い重要なイベントが開催されると上下に振れることが多いため、今週はまだ注意が必要になると思われます。
なぜなら、現地時間の7月31日、8月1日と米FOMCが開催され、日本時間の2日未明に結果が発表されると同時に株や為替に影響を与える可能性があるからです。
またほかにも週末には7月の米雇用統計の発表なども予定されており、ここでも株価に影響を与えることが考えられ注意が必要です。
ただ、こうしたイベントを通過しても株価が75日移動平均線を終値で維持するようですと、もち合いのなかの上限に近づくことも考えられる反面、75日移動平均線を終値で割り込んでしまい、回復できないようですと7月12日と13日のあいだにあけた窓を埋めることも考えられますので、思い込みや決めつけで取引をしないように注意したいところです。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
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