みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週は窓埋めに関係するトレンドや水準について解説したいと思います。
それではいつものようにチャートをご覧ください。
まずはチャート上に丸が5つあるのをご確認ください。また、その一番右端になりますが、この丸では前回指摘しましたように、25日移動平均線上を維持して終えているのが分かります。また、25日移動平均線が緩やかな上向きに変化してきています。
そのため、上向きの5日移動平均線や上向きに変化した25日移動平均線がサポートになると考えられ、2月5日と6日に連続してあけた窓を埋めるための株価の反転体制が整ってきたと考えられそうです。
もちろん、これらの移動平均線を終値であっさり下回ってしまうようですと、右から2つ目の丸を付けたときと同様に、再び下方向に窓をあけて安値を探りに行くことも考えられ、警戒が必要と思われます。
そうしたなかで窓埋めに当たって2つ目のポイントである「水準について」があります。それが、前回も登場したフィボナッチリトレースメントです。このフィボナッチリトレースメントですが、前回と水準の取り方が異なるのですが、みなさんわかりますか?
そうです。前回は昨年9月8日の安値から今年1月23日までの高値の値幅をもとに下げ止まりの目途を探りましたが、今回は同23日の高値から3月26日の安値までの値幅をもとに株価の戻りの目途を探る水準に取り方に変わっています。
このように高値から安値までの値幅を元に水準を算出するのは、戻りの目途を探るために非常に重要です。
なぜなら、窓との価格差があるため、一気に株価が戻して窓を埋めることは想定し辛いため、窓を埋める過程で止まりやすい水準を知っておく必要があるからです。またそうした水準を知っておけば、売買タイミングを逃さないようにすることができると考えられます。
では、9日の終値に最も近いフィボナッチリトレースメントの水準を見ますと38.2%押しの水準となっていることから、株価の戻りが続いた場合、この水準を上回って終えることができるかどうかが2月の窓を埋めることができるかどうかの当面の注目ポイントなりそうです。果たしてこの水準を終値で上回ることができるのか要注目です。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
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