みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回も窓についてお話しします。前回は文末で「今週は窓を埋めるのか、それとも下放れしてしまうのか要注目の週となりそうです」としましたが、指摘した通り、もち合いを下放れて大幅安で週末の取引を終える結果となりました。
また、前週末の23日は一気に窓をあけて下落して始まり、これまでサポートとなっていた200日移動平均線も下回って終える結果となっています。
こうした窓あけと下放れが発生したときにすぐに確認しなければならないのが、過去に下げ止まったところ(いわゆる節目)と下げ止まりの水準です。
以前に下に放れたときは、株価水準についてフィボナッチリトレースメントなど、水準について解説しますとしていましたが、23日の下落で下放れたところから節目と次の下げ止まりの目途になる水準を探しておかなければなりません。
そこで、過去に遡って節目を見ると、昨年の9月27日にもみ合いを形成するなかで20,213円といった安値があるのに気づきます。
続いて、株価水準についてですが、ここでは昨年9月8日の安値から今年1月23日の高値までの値幅で計算するのが妥当と思われます。
なぜなら、昨年9月8日につけた安値をその後1度も下回っていないからです。また、高値も同じです。1月23日に高値をつけたあと一度も更新していないからです。
こうした理由からこの期間の値幅を算出し、その中でフィボナッチリトレースメントの水準を当てはめてみると、3月23日の大幅安で61.8%押しの水準を下回ってしまいましたので、その次の水準が76.4%押しの水準が20,393円51銭となりました。
では、今週月曜日の下げ止まった水準を見るとどうでしょう。日経平均株価は、この水準を割り込んで取引時間中に20,347円まで値下がりする場面がありましたが、76.4%押しの水準を終値で割り込むことなく反発する結果となっているのが分かります。
こうした状況を見るにつけ、株式市場ではファンダメンタルを重視して取引している投資家とテクニカル分析を重視して取引している投資家の両方が混在しているにもかかわらず、26日までのところではきっちりとこうしたフィボナッチリトレースメントの水準がサポートになっているのがとても面白いとつくづく感じてしまいます。
やはり、ファンダメンタルズ分析もテクニカル分析も両方勉強する必要があるのかもしれませんね。
ところで次回も窓を埋めることになるのかどうかについて解説していきますので、お楽しみに!
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
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