みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も月足の窓についてお話ししますが、果たして1月の結果はどのようになったのでしょうか。
それでは月足チャートを確認してみましょう。
1月の月足(右から2本目)ですが、長い上ヒゲを形成すると同時にかろうじて窓を保ったまま取引を終える結果となりました。通常は窓を埋めずに月末の取引を終えた場合、窓があいた方向に強いトレンドが発生していると考えますが、今回の場合はどうだったのでしょうか。
既にみなさんお分かりの通り、長い上ヒゲを形成して終えたことから、窓を埋めなかったということよりも売り圧力の強さの方が目立つ格好となっているのが分かります。
そのため、2月(右端のローソク足)に入ってからの月足はどうでしょう。海外市場の下落も手伝って、2月の月足(2月5日現在)を見ますと、長い陰線が発生すると同時に一気に窓を埋める結果となっています。
以前にもお話ししましたが、この状態は2013年5月と6月の組み合わせに似ていると考えられるかもしれません。当時は、バーナンキショックなどと呼ばれ、5月は金融緩和縮小を開始するのではないかといった見方が市場に広がり月末にかけて急落し、月足では上ヒゲ陰線を形成しました。6月も下落が続きましたが、月末にかけて値を戻す展開となり、結局下ヒゲ陽線を形成する結果となっているのが分かります。
このように月足で長い上ヒゲを形成して終えるケースでは、1月のように窓を開けたままで終えることができても、月末にかけての売り圧力の強さの方がその後の値動きに影響を与えるということを覚えておきたいところです。
また、窓とは関係ありませんが、今月の月足は前述の2013年6月のように下ヒゲを形成して戻すことになるのかについても注目し、今後の売買判断に役立てたいところです。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php