ダウ平均は昨年9月以来の8連騰。アメリカの主要3指数がともに4月の戻り高値を上回るという強気サインが出そろいました。これは、世界の株式市場全体的にも安心材料になってくる動きだと思います。
国内に関しては、週前半で企業の決算発表が一巡し、手掛かり材料難となります。次の決算発表の時期となる7月後半ぐらいまでは、今回の決算を受けて好業績銘柄への選別買いは一部入るでしょうが、外需よりも内需、内需でも大型よりも小型といった選別になるのではないでしょうか。新規上場は31日まで予定がなく、改めて直近上昇した銘柄や日替わりベースで値上がり率上位の銘柄に便乗するような投資スタイルが予想されます。
一方、日経平均が22,500円の壁を上抜けたことで、指数ベースの先高期待が強くなっています。その背景の一つとしては、アメリカのアップル株の上場来高値更新によって、指数への影響度が大きい値がさのハイテク株に、復調の兆しが出てきたことです。その点が、日経平均の上昇基調を保つ重要な要素になってくると思います。
さて、14日朝のテレビ番組で少しお話しさせていただいたことなのですが、図表1のように、日経平均は2016年のブレグジット以降、1月の年初来高値まで、上昇・下落を繰り返しながら上昇してきたわけですが、その間の短期的な上昇日数の平均は43日程度です。今回、3月安値を起点とした短期的な上昇は、14日時点で34日が経過しました。仮に、過去の平均日数が大体あてはまれば、来週の週末あたりまでは上昇基調が続くと考えることができそうです。
ただ、過去の上昇局面との違いは、中期トレンドを示す75日線の傾きです。過去のいずれのケースも75日線が下向きだった局面はありません。しかし、現在は75日線がすでに下向きになっています。
そこで、図表2で、75日線が下向きであった2015年の急落後の動きを振り返りますと、日経平均が75日線を上抜けたあと18日後に高値を付けました。図表3では、今回75日線を上抜けたのが4月24日ですので、そこから18日後となれば、来週の22日ごろになります。なので、今週は上昇が続いたとしても、来週は週末というよりも、前半で高値を付ける可能性が高いかもしれません。
ただし、長期トレンドを示す200日線はずっと上向き基調(図表1)ですので、上昇終了後に下押す場面があったとしても、長期的には過去と同じような上昇のリズムが戻ってくると思います。