中国7月HSBC製造業PMI(速報値)が7/24に発表されました。5月分の発表時(5/22)は日経平均の5/21安値を起点とした上昇のきっかけとなった指標ですので、今後の相場を考える上で重要です。HSBC製造業PMIは中国の製造業400社以上の購買担当者を対象にしたアンケート調査。50を上回ると生産や受注が拡大を示している、下回ると減少を示しています。 3月の48.0をボトムに6月まで3カ月改善が続き(3月48.0→4月48.1→5月49.4→6月50.7)、7月も52.0(予想51.0)まで回復。4カ月連続の改善となりました。

さて、図表は日経平均と中国のエコノミックサプライズ指数です。エコノミックサプライズ指数は、発表される各種経済指標とその事前予想との乖離を指数化し、ゼロライン(予想通り)を挟んで、プラス・マイナスで推移します。「実績」が「予想」を上回れば上昇し、逆に下回れば下落する。日経平均と中国経済指標の関連性をみると、日経平均のボトムと指数のボトムは一致しており、指数がピークアウトからゼロラインを再び下回るあたりまで、株価は強含んでいるのがわかります。現在はゼロラインを上抜けたばかり。日本株の動向は米国株次第のところが強いですが、このところ改善基調にある中国関連の指標は予想以上に重要なのかもしれません。

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東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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