東京市場は高値警戒感が強まってきています。といっても、下がってきたら弱気派が増えるのはいつも通りですね。
弊社HPのニュースでも掲載しましたが、日経平均の9月の株価騰落状況は、直近15年間(1994年~2008年)において4勝11敗です。最近の5年間に関しては、勝ち負けを交互に繰り返しています。昨年はリーマン・ショックによりマイナス13.9%で負けとなりました。2000年からは5連敗ですから、9月は全体的にパフォーマンスはよろしくありません。
ローソク足では、8月も上昇したことで、3月からは6ヶ月連続の陽線となりました。今月は7陽連(7ヶ月連続陽線)にトライです。
均衡表では5陽連、7陽連・・・というぐらいですから、6ヶ月続いたら7ヶ月もあるのでは・・・勝手に思い込んでいますけど。株式市場は奇数が好きなのです。野球とか相撲なんかも奇数にまつわるものばかり。日本の文化には縁起のいい数字ということで「奇数」は好まれます。
さて、均衡表ですが、この9月は基準線(今週含めて直近26月の高値と安値の中値)が下落に転じるのをご存知ですか。これは、26ヶ月前が、日経平均がITバブル崩壊後の高値を付けた2007年7月にあたるからです。
基準線が下がることは良くありませんが、また10月、11月は横ばいになります。9月は下落に転じることで、やや下へ警戒しなければいけませんが・・・調整があっても大したことはないのではと思います。ついでに、月足の一目均衡表をご覧になられる方は、ついでに遅行線も見てください。結局、8月上値を抑えたのは、遅行線の上にあるこの雲なのです。薄い雲なのですが、8月終値ベースで入り込むことができませんでした。しかし、その雲が来月10月になるでしょうか?ネジレという形になります。遅行線がそのネジレにくる月なども、変わった動きをすると思っていたほうがいいと思います。
9月は遅行線の位置する当時の雲下限は10837円、雲上限は11079円です。やや、下に乖離してしまいましたけど、今後それらを超える動きとなれば、昨年3月安値11691円がようやく視野に入ってくると思います。
注目は週足の一目均衡表です。私が思っているだけですけど・・・月足で26ヶ月前が高値というならば、週足は26週前は今週から遡ると、3月安値を付けた週です。
月足均衡表では2007年7月高値が今月計算対象から消えることで、必然的に基準線は下落に転じますが、週足でいくと来週(9月第二週)はその3月安値が計算対象から消えることになり、基準線(今週含めて直近26週の高値と安値の中値)の上昇が強くなりますね。月足の基準線の下落も警戒ですが、週足の基準線上昇は逆に歓迎です。さらに、現在9900円処を走っている転換線(今週含めて直近9週の高値と安値の中値)は再来週(9月第三週)に上昇が強くなります。
日柄面からは、月足では9月、そのなかでも週足の第二週、第三週、は非常に重要なポイントだということです。
日足ベースの考え方の参考になればいいなと思いますが、日経平均は昨晩の米ダウ平均と同じ展開です。きょうは5日移動平均線が25日移動平均線を下回ってしまいましたが、直近8月21日安値10142円ブレイクは避けたいところでしょう。上昇継続の意味でも25日移動平均線を突破するぐらいの強い上昇(長い陽線)が欲しい絵柄(チャート)になってきました。
ただし、週足の転換線の上昇が9月第三週ならば、来週はさらに下押す展開も十分に考えられます(あくまでも上述した9900円に到達すると言う意味で)。9900円超の水準は日足、週足ベースでも重要な節目が多く、3月安値以降の主要な下値支持線にもあたります。そのため、10000円を大幅に割り込む展開は考えづらい・・・と現状では思っています。
8月前半の安値と後半の安値を結んで形成される下値支持線、それは75日移動平均線レベルです。また、今の上昇がスタートする3月安値を基点とした下値支持線上にもなり、それを下回らない限りは、外部環境に多少の変化があったとしても、買い継続スタンスが基本でしょう。また、マニアックな話になりましたが、ご勘弁ください。
東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ
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