米ダウ平均は昨晩8185ドルまで上昇しました。8176ドル以上になりましたので、新値10本足というテクニカル指標は陽転しましたよ。これは強気派にとっては非常に大きな支援材料です。
 ただ、28日に日経平均は25日移動平均線を下回ってしまいました。こんなケースでは早々に同線の上方に回復できるかどうかが重要なのです。時間が経てば経つほどダメですね。"早期発見"ではないですが、"早期回復"が重要なのです。
 28日の下げは何だったのでしょう。売り方にとっては絶好のタイミングと見た人も多かったと思います。決算発表を終えた銘柄が次々と売られる。あれだけ売りが出てくるわけですから、現物の売りではないでしょう。ヘッジファンドあたりじゃないですか。そうでないとあんな下がり方はしないと思います。
 日経平均のローソク足を見ると、上ヒゲを伴った安値引けの陰線を形成しました。"線香花火の火玉が最後に落ちていく"ような絵柄になってしまって、さらに下げ余地がありそうな足跡を残しました。が、一転、今日の上昇はどうでしょう。市場参加者が少ないがゆえに駆け上がっていくパターンですよ。 さすがに私も28日の足は、少し調整に入るかな・・と思いましたが、たまにあるんですよね、三角もち合いから上下どちらかに放れるときに、本来の方向と逆の方向に一日だけ振れることが・・・・。
 私は強気派ですから下がったときなどでも、強気で見れる方法をどうしても探してしまうのです(笑)。今回28日も少し調整に入るかなと思ったものの、トヨタを一目均衡表で見ると30日は雲のネジレの時間帯でした。続落していただけに、そのネジレで反発する可能性も・・・トヨタが反発ならば日経平均も反発する可能性が高いですから、日経平均の28日の下げはダマシに終わるかも・・・と少しは考えましたが、ここまで急反発するとは思いませんでした。強いのならば急反発しないとズルズル下に行ってしまう可能性があっただけに、ホッとしています。

 前回は週足のお話をさせていただきましたが、少し続けます。13週移動平均線と26週移動平均線はよく使われますが、日経平均は両方がクロスする時期に迫ってきています。ゴールデンクロスといいますが、現在両線の上方で株価は位置しておりまして、週足ベースでは下ヒゲが欲しかったところだったのです。といいますか、26週移動平均線を株価が上回ること自体強いことなのですが、移動平均線を上回ったあとは、もみ合いに入ってやや調整に入るパターンはよくあります。そしてゴールデンクロスで上昇。理想的なパターンですね。 でも、いつまでもみ合いが続くかわかりません。ローソク足のパターンだけでそのヒントとすることはできないでしょうか。やはり、買い方の底力を見せつけられた足になったあとに売り方の降参というかたちで、上昇パターンに入るケースが多いです。下ヒゲで短い足、そして高値を形成したあと3週間後や5週間後などのように奇数週が面白いですね。
 日足では28日の下げは奇妙に感じましたが、週足では下ヒゲを作るための下げだったといえるでしょう。まだ明日が残っているのでわかりませんが・・・。
 月足で5月の転換線は9967円まで下がります。株価はどこかの水準にある抵抗線や支持線に向かって動きますが、その抵抗線や支持線の強さに負けてしまったら、反対方向に転じてしまいます。月足の転換線は強い抵抗になるかもしれませんが、5月はそこまで上昇する可能性だってあるということです。
 米株の主要指数が高値更新するなか、GWとかストレステストで手控え、様子見などなどと、それを重視していると急反発に対応できなくなります。
 前回も書きましたが、ここは材料を追わず、強い事実を強く認識する局面です。強い材料が出たから買いではなく、強い相場だから何か強い材料が出てくるのでは・・・と思わないといけません。

東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ

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