来年は金融懸念が一旦収まる可能性があり、株価のバリュエーション面を見直す動きが徐々に強まる展開が予想されます。信用残や裁定残など仮需動向は、大きく積み上がっておらず需給面で株価を下押す要因に乏しく、マクロ経済指標の悪化や下方修正含みの決算内容を徐々に織り込むと思われます。
 市場が落ち着けば機関投資家を中心に「債券売り・株買い」の動きが強まることが予想されることや、オバマ政権下での中東マネーの動きも注目されます。 日経平均で2010年1月あたりの変化月にかけて中期リバウンド相場を予想します。
 ただ、2003年4月安値を下回ったことで、2007年7月高値がバブル崩壊後の戻り高値であった可能性が考えられるので、2007年7月高値から"下げ、上げ、下げ"とくる可能性もあると思います。2009年はその上げのリズムでは・・・。
 「ということは、上がった後はどうなるの?」・・・と昨晩私の株の師匠である某証券のKTさんに尋ねられました。「今よりももっと酷くなるということ?」、
少し詰まらせながら、「まあ、そうですかねぇ」、という以外答えようが無かった私も情けなかったのです。その先輩と電話で話しをするときは、小まめにメモを取るようにしています。昨晩は21時頃にコンビニの前にいるときに連絡をいただいたものですから、自転車にまたがりながらメモを取っていました。 「では誰が売るのか?」といった話にもなりました。買いすぎた主体はその分はもう既に手放しているはずなので、あとはファンドの売り?ヘッジファンドでなく、普通のファンドです。

 とにかく、大変な状況であることに変わりなく、シティの話、米連邦準備理事会(FRB)の住宅ローン関連証券を計6000億ドル、消費者ローン関連証券の2000億ドル買い入れの話など、出てくる金額がすごいですよね。行くところまで行ってしまったという感じです。
 今日付の某新聞の5面に米国のこれまでの金融対策の規模、その潜在リスクが掲載されておりましたが凄いですね。昨晩の先輩の話とつながっていましたので、直ぐ目に付きましたが、その額760兆円。米国の国内総生産の6割、日本の国内総生産の1.5倍相当と書いてありました。冗談のような話ですが、米連邦準備理事会(FRB)にお金が無くなったらどうなるのでしょうか。
 もうお金の問題じゃなくなってきています。一体、お金って何?ということになれば、資本主義の崩壊ともいうことになるのでしょう。
 上手く聞き取れなかったのですが、最後に書物を紹介してくれました。それは(著)ラビ・バトラの「2010年資本主義大爆裂」でした。

 今晩はマネックス証券でオンラインセミナーの講師をさせていただきます。8月から、一目均衡表の特集を毎月継続してやっていますが、今晩からようやく「時間の考え方」に入っていきます。今日は基本的なことしかお話しませんが、お時間が許す限り継続して聴講していただけたらと思います。

東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ

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