今週は、①日米金融政策会合、②重要経済指標の発表、そして③主要企業の4-6月期決算発表と材料が目白押しである。まず30-31日の日銀金融政策決定会合。金融政策の柔軟化などが取り沙汰されているが、会合後に公表される「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」で物価見通しが下方修正されることはほぼ確実で、それを踏まえればこのタイミングで金融緩和の縮小と受け止められるような政策変更はあり得ない。会合の決定としては現状維持だが、発表文で今後の「副作用への配慮」についての言及がある程度か。黒田総裁の記者会見でその点について質問が出るだろう。それに対する市場の反応が要注目である。
続いて7月31日‐8月1日はFOMCが開催される。前回、利上げしたばかりで今回は無風だが声明文で強すぎる足元の経済と今後の通商政策への懸念などが表明されるか確認したい。
経済指標は、日本では31日に6月鉱工業生産、中国では31日に7月政府版製造業PMI、8月1日に財新版製造業PMIが発表される。ユーロ圏では31日に4-6月期実質GDP成長率が発表される。米国では31日に6月PCEデフレータ、8月1日に7月ISM製造業景況指数、3日は雇用統計の発表がある。月末月初週とあって連日重要指標の発表が相次ぐ。
そして日本では決算発表の佳境を迎える。週末金曜日に控えるトヨタ(7203)の決算が最大の注目だが、それ以外にも火曜日のパナソニック(6752)、ソニー(6758)、村田製(6981)、ホンダ(7267)、任天堂(7974)や木曜日の三井物(8031)、三菱商(8058)、三菱UFJ(8306)、NTTドコモ(9437)などの決算発表も注目度が高い。
日経平均は、25日・75日・200日の移動平均線がそろって上向きである。トレンドに沿って緩やかな上昇基調を辿るだろう。日銀の政策会合通過で再度円安傾向に戻れば2万3000円の壁を試す場面もあるだろう。三度目のチャレンジで抜けることができるかが最大の注目である。