先週、21年ぶりの高値まで上昇した日経平均。騰落レシオなどテクニカル指標には過熱感を示すものも散見され、さすがに今週は一服との見方が大勢を占めるようだが果たしてどうか。12日こそ大きな陽線を引いたが、その前日までの8日続伸した間の上昇幅は600円弱。「1営業日あたりだと約75円にすぎない」と日経新聞も書いていた。その記事「スクランブル」のサブタイトルは「緩やかな買い 割安感保つ」。確かに21年ぶり高値に違いないが、割高感はない。少なくとも史上最高値更新が続く米国株対比では尚更である。
米国では17日に9月の鉱工業生産、18日は9月の住宅着工件数、20日は9月の中古住宅販売件数が発表される。いずれもハリケーンの影響がどのように表れるか注目される。また、決算発表も本格化する。ゴールドマン・サックスなど金融機関はトレーディング収入の厳しい状況が確認されそうだとブルームバーグが伝えている。一方、IBMやアルコアなど製造業の業績は上向きだという。
中国では、18日から共産党全国代表大会が開幕し、19日には7ー9月期の国内総生産(GDP)が発表されるが、日本株相場の直接的な材料にはならないだろう。それは、ワシントンで行われる第2回日米経済対話も同様であろう。米国産の冷凍牛肉への緊急輸入制限(セーフガード)の改善案などが話し合われるようだが、一部の関連銘柄を除き相場の材料にはならない。
衆院選の投開票を22日に控えて、今週は様子見が強まるかもしれないが、値幅で調整するより日柄調整となるだろう。今週の展開としては2万1000円の大台を意識したもみ合い相場を予想する。
予想レンジは2万900円~2万1400円としたい。