来週(1月20日週)は日柄面からみると変化週にあたる
日経平均は2024年10月以降、もみ合い相場が続いています。いつまで続くかわかりませんが、さらに続くと仮定すれば39,000円割れは逆張り買いの発想が必要なのかもしれません。ただし、来週(1月20日週)は日柄面からみると変化週にあたります。日柄分析の詳しい説明は割愛しますが、3ヶ月前(26週前)が2024年8月の急落した週に該当するからです。
変化週といっても、今回も急落に注意というわけではなく、上か下かに大きくボラティリティが発生しやすいタイミングを迎える可能性があるため、念頭に置いておく必要があります。トランプ大統領の就任式を含む週になるとは思いませんでしたが、これが日柄分析の不思議なところなのかもしれません。
東証33業種株価指数の優劣から2025年の投資戦略を考える
2024年の東証33業種の株価指数の優劣を振り返ると、TOPIXをアウトパフォームしたのは14業種、アンダーパフォームだったのが19業種でした。全体の中で上昇率1位は保険、2位は非鉄金属、3位は銀行でした。一方、下落率1位は陸運、2位は空運、3位は鉄鋼でした。
2025年の投資戦略を考える際、さまざまな業種選択や銘柄選択がありますが、以下のような選び方もあります。2024年に好調だった業種は2025年も続けて強いだろう、逆に2024年に不調だった業種は2025年出遅れ業種として注目できる、という予測を前提とします。
相対的に他行より動きが遅れているみずほフィナンシャルグループ
例えば、上昇率上位の銀行では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、みずほフィナンシャルグループ(8411)というメガバンクの存在が大きいです。同じ銀行として、株価推移の長期波動は共通していますが、少し違う点を発見しました。それは、三菱UFJフィナンシャル・グループと三井住友フィナンシャルグループの株価は2023年に2015年の戻り高値を上抜ける強気シグナルを発した一方、みずほフィナンシャルグループは2024年に入ってから2015年の戻り高値を上抜ける強気シグナルを発しており、相対的に動きが遅れています。
2023~2024年までの2年間の上昇率パフォーマンスは3行ともほぼ同じですが、2015年高値を基準にした上昇率でみると、みずほフィナンシャルグループは他の2行に比べて半分しか上昇していません。つまり、強気シグナル点灯後の上値追いに要した時間軸が、相対的に短くて値幅が小さく、みずほフィナンシャルグループを選別投資する理由があるということです。
2015年の戻り高値を上抜けたのは日本製鉄
一方、下落率上位では鉄鋼に注目しましょう。日本製鉄(5401)、JFEホールディングス(5411)、神戸製鋼所(5406)の大手3社の株価を見比べると、2015年の戻り高値を上抜けたのは日本製鉄だけです。上抜けたあとは短期的な調整が続いていますが、これが強気シグナルになっているなら、2025年は何か変化が生じる可能性が高いと考えられます。
上述の結果から、2024年に強かった業種からは出遅れのみずほフィナンシャルグループ、2024年に弱かった業種からは強気シグナルを出していると考えられる日本製鉄を選びます。こちらは、あくまでも筆者の主観的な分析であり、銘柄の取り扱いにはご注意ください。