サマーダボスの会場で、古い友人でもあるアントレプレナーシップの著名なアメリカの教授から、ベンチャー企業を始めることと、それを成長させることの違いについてインタビューを受けました。色々話したのですが、肝となる要素は「継続するか否か」であると答えました。ビジネスアイデアはビジネスモデルではない。そのほんの一部に過ぎない。事業を継続する仕組み-それはオペレーション的な内容から精神的内容まで様々なことを含むのですが-が、企業を成長させるためには必要なのではないか、と話しました。

そのあとに、これまた古い友人のアメリカ人が私を見つけ、サマーダボスについていくつかの意見を交換しました。彼は初めての参加。実は7年前の第1回も参加しそうであったのだけど、或る事情で参加できず、それっきり今回まで参加する機会がなかったとのこと。彼の観察では、サマーダボスは科学者や技術者も含めて極めて幅広い人たちが参加しているのでとても面白いとのこと。一方私は7年前からずっと連続して参加しているので、この会議や中国がどう変わってきたかを実際に体験して知っています。その内容を彼に話すと、とても面白がられました。これも継続したからこそ分かる内容です。

然しながら継続することによって見えにくくなるものもあります。例えば彼が気が付いたサマーダボスの現時点での面白さ。継続しなければ何も大きなことは達成できません。しかし常に新鮮な気持ちを持って臨まなければ、新しい発見も更なる成長もないかも知れません。高いレベルでの興味や好奇心を継続することが、何事にも重要ですね。