今回のロンドンは、とにかく良く歩いています。昨日も今日も、車は一切使わずに、地下鉄を使って、或いは地下鉄も使わずに、とにかく歩いて移動しました。雨が降らないのが幸いしてるのですが、歩くとロンドンは案外と小さい街であることが分かります。歩くと色々な標識が目に入って、街の作りや歴史を知ることが出来ます。歩くスピードは、様々な光景を、ディテールや付随情報込みで脳に取り込むことを可能にします。
ふと写真を撮りたい、と思いました。今思い出しても、写真に撮りたいと思う光景が蘇ります。これは写メを撮るのとは違う感覚です。記録としての写真ではなく、何と云ったらいいでしょう、写真としての写真を。街並みだけでなく、ミーティングの時の相手の表情なども、記録ではなく写真らしい写真を撮りたいと、今思い起こしてもありありと感じます。
私は元々写真をかなり深くやっていました。幼稚園生の頃から黒白フィルムの現像をダークバッグに手を突っ込んでしていました。そんなに上手でなかったかも知れませんが、かなりの量の写真を小学生、中学生、高校生の頃に撮りました。随分と理論を勉強したり、かなりの量の、いや夥しい量の"いい"写真を貪るように見たりしました。しかし高校を卒業するとほぼ全く撮らなくなってしまいました。今でもデジカメやスマホなどで撮ることもありますが、記録の域を出ません。
しかし今回の歩いたロンドンが、ちょっとだけ写真魂をさすった気がします。ちょっとちゃんとしたカメラを買って、仕事をしながら、折角世界中の街を回ったり様々な人に会ったりするので、写真としての写真を撮り始めようかな。そう思うのです。日本に帰ったら、久し振りに先ずはカメラ選びをしようかな。そして最初に何かシリーズとしてのテーマを決めた方がいいかも知れない。そんなことを思うロンドン滞在の終わりでした。