日本は新しい形の鎖国化が進んでいるのでしょうか。テレビか新聞で見掛けたところでは、我が国は国際協力は減らして地方バスは維持する方向性とのこと。ひとつひとつには、合理的な理由があるのかも知れません。しかし全体でそう云う話を聞かされると、印象としては、現代の文脈の中では違和感を感じます。

誤解を避けるためにもう一度云いますが、ひとつひとつには合理的な理由があるのかも知れません。しかし一々全てをつぶさに理由を知る訳ではないので、印象が先に立ちます。少なくとも海外の人から見ると、細かい理由は分からないでしょうから、強い違和感を感じて、「日本は鎖国に向かっている」と云う印象を持つのでしょう。そして鎖国をする国からは当然資本が逃避します。それは即ち株価に悪い影響をもたらし・・・。

何のために仕分けをするのか、その先に何を求めているのか。そう云ったビジョンが示されないと、悪いところばかりが気になります。「日本は鎖国に向かっている」とは、私が捻り出したフレーズではありません。昨日、或るアメリカ人の友人から聞いたことです。もちろん彼は云った後にニヤッと笑ってはいました。冗談半分で云っていたのです。しかし誤解が解けなくなる前に、日本はもちろん経済も資本市場も気にしていると云うメッセージを、ちゃんと発信して欲しいと思います。