日本人が皆英語が上手だったらどんなにいいだろうかと思うことがしばしばあります。日本は技術・文化・食などでリーディング・カントリーであるだけでなく、不良債権・年金問題などでも或る意味でリーディング・カントリーであり、国際社会の一員として、模範を示したり経験を伝えられる国だと思います。しかし国際社会に於けるプレゼンテーションが一般に下手です。

これは外交面だけでなく、技術移転のような場面でも、もっと大勢の人が英語を上手に使えれば、日本の価値はもっと上がると思われます。日本は今後ODAを徐々に減らしていくでしょう。そのことに替わるものとして、日本では成熟しきり相対的価値も下がってきている技術の移転などは、とても有効な国際援助だと思います。例えば中国に於いては、若い人の英語教育にとても大きなエネルギーを割いています。今後海外から吸収すべきものが多いからでしょう。逆に日本に於いては、中高年者の英語教育が重要かも知れません。

技術や経験の海外移転は、若い人よりも、まさに「経験」のある中高年者の方が有効だからです。このような観点からの英語教育といったものが、これからは議論されてもいいのではないでしょうか。