東京市場まとめ

1.概況

日経平均は182円安の65,087円と下落して取引を開始しました。中東情勢の悪化を受けた原油高が重荷となり、前日の米国市場では主要3指数が揃って下落しました。日本市場も売り優勢で始まったものの、上昇に転じました。人工知能(AI)・半導体関連銘柄が堅調で、前引けは225円高の65,495円となりました。

後場は再び下落する展開となりました。日銀の利上げ観測などリスク要因もあり、手控えムードが広がったことで軟調な推移となった日経平均は最終的に126円安の65,142円で続落となりました。

TOPIXは3ポイント安の4,046ポイントで小幅続落となりました。新興市場では東証グロース250指数が3ポイント安の783ポイントで3日続落となりました。

2.個別銘柄等

伊藤忠商事(8001)は一時2.2%高の2,362.5円をつけ、株式分割考慮後の上場来高値を更新しました。同社は総合商社のなかでは利益に占める資源分野の割合が低く、国内向けのアパレルや食品の比率が高い特徴に加え、相対的に直近の円高の影響も受けづらいとの見方から買いが優勢となりました。

アシックス(7936)は1.3%高の4,100円をつけ、3営業日ぶりに反発となりました。9日、発行済み株式総数(自己株式を除く)の2.82%に当たる2000万株、金額にして700億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しました。株式需給の引き締まりを意識した買いが入りました。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)は1.5%安の3,601円をつけ、3日続落となりました。ここまで金利上昇を背景に、利ザヤ改善期待から買われていましたが、長期金利の低下を理由に、売りが出ました。10年債利回りは2.880%程で推移しています。

古河電気工業(5801)は12.6%高の4,129円をつけ、大幅反発となりました。8日の米国市場で光ファイバー大手の米コーニング[GLW]が先週末比7.6%高となり、日本市場でも関連銘柄とされる電線株に買いが波及しました。

Terra Drone(278A)は7.3%安の18,800円をつけ、大幅反落となりました。8日、東京証券取引所が、同社株の信用取引について、9日より新規の買い付けにかかる委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする臨時措置を実施すると発表しました。規制強化で個人投資家からの資金流入が鈍るとの見方が売りを呼びました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は126円安で続落となりました。TOPIXも大引けにかけて下落しました。中東情勢の悪化や、来週に控える中銀会合を前に積極的な買いが控えられたようです。明日も同様に上値の重い展開が予想されます。明日に向けて、今晩米アップル[AAPL]がスマートフォン「iPhone」の新製品発表イベントを開くことなどが予定されています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)