堅調な米雇用統計への反応は限定的、高値圏で様子見が続くBTC(ビットコイン)市場
8月中旬に急騰したBTCは、その後1200万~1300万円のレンジに入り、現在も明確なブレイクには至っていません。
9月4日(金)に発表された米8月雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比16.2万人増と市場予想(約5.3万人増)を大幅に上回り、失業率も4.1%で横ばいとなりました。これを受けて米金利と米ドルが上昇し、株式や暗号資産には売りが入りました。FRB(米連邦準備制度理事会)の9月利上げ観測が高まったことが主因の一つでしょう。
しかし、この週末(9月5日~6日)にはその下げ幅をほぼ帳消しにし、BTCは再び雇用統計前の水準近くまで戻しています。
少なくとも雇用統計を受けた利上げ観測の高まりに対しては、暗号資産市場の反応は限定的でした。利上げ材料はある程度織り込まれているように感じます。
現物市場では断続的な買いが入っているようです。一方、デリバティブ市場では、海外取引所のファンディングレートやOI(オープン・インタレスト)を見ても、過度なロング偏重・ショート偏重は確認できず、全体としてニュートラルな状態です。
8月中旬の上昇幅が大きかっただけに、急騰後の高値圏では市場参加者の様子見姿勢が続いているのでしょう。
BTCはデッドクロスで反落示唆も、反応が限定的
BTC/JPY日足チャート:次なる上値ブレイクを探る展開か
BTC/JPY日足チャートを分析します(図表1)。
MACDがデッドクロスしてから10営業日ほどが経過しました。通常であれば、そろそろ調整色が強まりやすいタイミングですが、雇用統計後の売りも限定的だったことを考えると、マーケットは依然として上値を試したがっているように感じられます。
SMA90(水色)がSMA200(橙色)をゴールデンクロスするには、現状ではまだ3週間ほど要しそうです。ただし、1300万円を明確に上抜けて次の価格帯へ移行すれば、SMA90の上昇角度が強まり、クロスのタイミングが早まる可能性があります。
1300万円の上値ブレイクは、テクニカル面からも上昇を加速させる材料になり得ます。そのため、現時点で私自身は、ロングポジションを安易に閉じたくないと考えています。
BTC/JPY4時間足チャート:動き出すなら1週間以内か?
BTC/JPYの4時間足に時間軸を縮小してみます(図表2)。
MACDはゼロライン付近で推移し始めてから1週間以上が経過しました。値動きはすっかり小さくなり、この週末(9月5日~6日)はほとんど動かないほどのレンジ相場でした。
SMA200(橙色)も徐々に切り上がっており、来週(9月14日週)前半には1200万円のレンジ下限付近まで上昇してくると予想します。
4時間足レベルのサポート水準も全体的に切り上がりつつあります。値幅が収縮していることも踏まえると、次の大きな動きが出るのは向こう1週間以内ではないかと予想します。
いずれにしても、現時点では上方向を意識し、買い目線を継続します。
ETH(イーサリアム)はロングポジションをキープ
ETH/JPY日足チャートを分析します(図表3)。
BTC同様、ETHもレンジ相場が続いています。上値の41万円を明確に超えれば、再び上昇に弾みがつくと予想します。
日足MACDはデッドクロスしているものの、価格は目立った反落を見せていません。また、SMA90(水色)とSMA200(橙色)のゴールデンクロスも視野に入ってきました。BTCと比較すると、こちらは1~2週間以内にクロスする可能性があり、タイミングはETHのほうが早そうです。
その意味では、次の上昇トレンドが先に強まるのはETHかもしれません。3週間以上高値圏を維持し、押し目らしい調整が入っていないことを踏まえると、現時点では深い調整よりも、もう一段高となる可能性をやや高くみています。買いポジションはキープし、ポジション縮小もいったん見送りたいと思います。
今週(9月7日週)の暗号資産(BTC・ETH)動向のポイント
・BTCは1200万~1300万円のレンジを3週間を超えて維持。雇用統計後の下落もほぼ回復。
・米雇用統計は16.2万人増と予想を大幅に上回り、9月利上げ観測が再上昇。
・BTC日足はMACDデッドクロス後も崩れず、1300万円突破が次の焦点。
・BTC4時間足は値幅収縮とサポート切り上げが進み、向こう1週間の動意に注目。
・ETHは41万円突破と日足ゴールデンクロスが焦点。BTCに先行する可能性も。
