ジャクソンホール会議迫る、米経済指標の軟化を受け相場は下落警戒フェーズへ
8月も後半に入り、8月27~29日にはジャクソンホール経済シンポジウム(通称:ジャクソンホール会議)が開催されます。例年、金融政策の方向性を見極めるうえで注目度の高いイベントであり、9月相場を見据えたポジション調整も意識されやすい時期です。
2025年はジャクソンホールを控えた8月中旬にBTCが高値をつけ、その後はイベント前後で値動きが大きくなりました。9月相場も意識され始めるため、ここからは徐々に高値を切り下げる展開にも警戒したい時期です。
8月公表された米経済指標では、景気・雇用の減速を意識させる材料が増えてきました。7月の雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比2.3万人減と市場予想を大幅に下回り、5月・6月分も下方修正されました。7月CPI(消費者物価指数)前月比は+0.1%と概ね市場予想通りだったものの、前年比は+3.4%へ鈍化。PPI(生産者物価指数)前月比は、横ばいと市場予想の+0.2%を下回りました。また、7月小売売上高(前月比)は-0.6%となり、個人消費にも短期的な減速感が見え始めています。
雇用情勢には軟化の兆候が出ており、中間選挙まで株価は伸び悩む可能性が高そうです。暗号資産の見通しも、ネガティブ目線に切り替えていきます。今週(8月17日週)から、しばらくは下方向を意識したトレードを実行する予定です。
BTC(ビットコイン)は安値更新を意識する局面
BTC/JPY週足チャート:下値目線をもう一段引き下げるべきか?
BTC/JPY週足チャート分析です(図表1)。
まず2025年から、SMA30(黄色)に上値を抑えられながら徐々に価格を切り下げていることがわかります。下値は現状SMA200(橙色)にサポートされつつも、いつ割り込んでもおかしくない価格レベルです。MACDはまだ0.00ラインまで回復しておらず、下落トレンドは道半ばといった状況でしょうか。
個人的にはSMA30付近までの戻りを想定し、1050~1100万円付近までの上昇を8月中に見込んでいたのですが、その可能性は徐々に低くなりつつあります。戻りが想定以上に浅いため、2026年の秋も深い下落に見舞われる可能性があると考え、下値目線をもう一段引き下げる必要があるのではないかと感じています。
BTC/JPY日足チャート:900万円割り込みを意識
BTC/JPY日足チャート分析です(図表2)。
戻り売りの目安を考えます。SMA30(黄色)までの戻りを待ちたいところです。角度的に矢印の先端付近まで日柄を消化することを想定すると、暫定的には1015~1030万円まで戻したところから売りポジションの構築を開始したいと考えています。
レバレッジは1倍程度を意識し、ここから1~2ヶ月程度のスイングトレードを開始する予定です。現状価格から15~25%程度の下落を意識していきます。
利益確定は900万円を最低でも割り込んだところから意識していきたいと思います。米国の中間選挙年は、歴史的に選挙後の株式市場が持ち直しやすい傾向もあるため、それまでは方向感に欠ける不安定な値動きになるのではないかと考えています。株式市場が調整下落を挟めば、暗号資産市場も連れ安となるでしょう。リスクオフへの警戒を高めていきたいところです。
ETH(イーサリアム)はダブルボトム形成し、価格を回復させる展開か?
ETH/JPY日足チャート分析です(図表3)。BTC同様に小動きの展開が続いています。ETH/JPYはSMA30(黄色)とSMA90(水色)に挟まれ、もみ合い相場が続いていますが、BTCより価格がしっかりしている印象です。
個人的にはETHは再び2026年の安値を試す展開を想定していますが、2025年8月に過去最高値をつけてから約1年にわたり調整を続けている状況です。そのため、BTCが安値を更新しても、ETHは2026年の安値付近で下げ止まる可能性があると考えています。大きく売り込まれることなくダブルボトムを形成し、年末にかけて価格を回復させる展開を予想しています。
ただ、いずれにしても現状価格から15~20%程度の下落は警戒しなければならないため、ETHについても戻り売りを意識していきたいと思います。今回のスイングではBTCを中心に売りトレードを行う予定で、ETHはサブ的な位置付けです。
暗号資産市場で意識される4年サイクルを前提にすれば、大底も近いと考えています。向こう数ヶ月以内には絶好の買い場が到来するかもしれません。長い調整期間が続きましたが、大きな押し目を形成する前の下落局面では、売りトレードで短期的にしっかりと利益を狙っていきたいと思います。
今週(8月17日週)の暗号資産(BTC・ETH)動向のポイント
・8月27~29日のジャクソンホール経済シンポジウムを控え、9月相場を意識したポジション調整に警戒。
・米雇用は7月に2.3万人減。CPIは鈍化、PPIは市場予想を下回り、小売売上高も前月比-0.6%と景気減速を意識させる材料が増加。
・BTC/JPY週足はSMA30に上値を抑えられ、SMA200のサポートを試す展開。基本戦略は戻り売り。
・BTC/JPYは1015~1030万円付近を戻り売りの候補とし、1~2ヶ月で15~25%程度の下落、900万円割れを視野に。
・ETHはBTCより底堅いものの15~20%程度の下落には警戒。年末にかけてダブルボトム形成からの回復シナリオを想定。
