AI関連の物色はやや手詰まり感

週明けの日経平均は大きく下げましたが、依然として高値圏でのもみ合いが続いています。一方、AI関連の物色はやや手詰まり感が出てきました。短期筋の動きは依然として活発ですが、安川電機(6506)のストップ安はAI関連の楽観ムードを抑えることになったほか、キオクシアHD(285A)が7月3日につけた直近の安値を下回ってきており、しばらくは物色の方向性が変わっていくことが想定されます。

一方、7月13日の市場で話題になったのは、プライム市場の時価総額で、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)がキオクシアHDを抜いてトップに浮上したことです。トヨタ自動車(7203)でなくても、ここなら許せるといったところでしょうか。

2000年のITバブル時代を連想させる局面が続く可能性

最近、キオクシアHDがトヨタ自動車の時価総額を抜いてトップに立ったことが話題になりました。経済規模で世界第4位の日本の株式市場において、NANDメモリ専業の会社がトップ企業として君臨することはなかなか考えられないことでした。

振り返れば、2000年のITバブル時代に、米国市場でナスダック100指数(ナスダックに上場する金融業を除く時価総額上位100社で構成)が2000年3月に大天井をつけたタイミングで、それまで低迷していたナスダック銀行株指数が底入れして上昇相場入りとなった経緯があります(図表)。天井や底を形成するまでの動きが当時と異なるため、同じ動きにはならないと思われますが、しばらくは当時を連想させる局面が続くのではないでしょうか。

【図表】ナスダック100指数とナスダック銀行株指数の変化 (ITバブルの調整局面では金融シフトが鮮明だった)
出所:QUICK Astra ManagerよりDZHフィナンシャルリサーチ作成

TOPIXの史上最高値更新に期待

今週(7月13日週)は、ジェイピー・モルガン・チェース[JPM]を皮切りに米主要企業の決算発表がスタートします。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が25日線を下回る一方、S&P500は6月2日につけた史上最高値にあとわずかに迫っており、金融株や景気敏感銘柄への好調な業績期待が高値更新の原動力になる公算が大きいです。

今週は米6月の消費者物価指数や小売売上高など注目度の高い指標の発表も多いです。米国の長期金利がじりじりと上昇しており、インフレ懸念はハイテク株の上値を抑える要因となり、金融株へのシフトが一層強まると予想されます。

日本株も7月後半はメガバンクを中心した銀行株や証券株への買い継続、内需系などへの見直し買いが想定され、S&P500に連動するかたちでTOPIXの史上最高値更新に期待したいところです。