東京市場まとめ
1.概況
日経平均は5円安の60,531円と反落して取引を開始しました。序盤は上昇する場面が見られたものの、前日に終値で初の6万円台に乗せるなど急ピッチの株高の反動から、次第に利益確定の売りが優勢となりました。もっとも、前場の下値は限定的で299円安の60,238円で前引けとなりました。
日銀の金融政策決定会合の結果が伝わった後場は下げ幅を拡大する展開となりました。政策金利は据え置かれたものの、3名の政策委員が据え置きに反対票を投じたことがタカ派的と受け止められ、ドル円は一時158円台まで円高方向に推移しました。円高推移も下押し要因となった日経平均は最終的に619円安の59,917円で3営業日ぶりに反落しました。
TOPIXは36ポイント高の3,772ポイントで3日続伸、新興市場では東証グロース250指数が11ポイント高の774ポイントで5営業日ぶりに反発しました。
2.個別銘柄等
アドバンテスト(6857)は5.6%安の29,750円をつけ、大幅反落となりました。27日、2027年3月期(今期)の当期純利益が前期比24%増の4655億円を見込むと発表しました。3年連続の最高益が見込まれるものの、市場予想を下回っており、前日には高値を更新していたこともあって材料出尽くしの売りが出ました。
NIPPON EXPRESSホールディングス(9147)は一時ストップ高水準となる18.0%高の4,580円をつけ、株式分割考慮後の上場来高値を更新しました。28日、アクティビスト(物言う株主)である米エリオット・インベストメント・マネジメントが同社株を5.04%保有していると伝わり、今後において経営改善や株主還元の強化に向けた要求が強まるとの思惑から買いが殺到しました。
日立製作所(6501)は5.8%安の5,047円をつけ、4営業日ぶりに反落しました。27日、2027年3月期(今期)の当期純利益が前期比6%増の8500億円を見込むと発表しました。また、最大5000億円の自社株買いも合わせて発表したものの、市場予想を下回る業績予想が売り材料となりました。
きんでん(1944)はストップ高水準となる14.4%高の7,932円をつけ、大幅高となりました。27日、発行済み株式総数(自己株式除く)の16.92%にあたる3350万株、金額にして約2237億円を上限とする自社株買いを発表しました。大規模な自社株買いによる資本効率の向上などを見込んだ買いが殺到しました。
食料品商社のフルッタフルッタ(2586)は2.8%高の111円をつけ、反発しました。27日、台湾の食品メーカーKEE Fresh&Safe Foodtech社と、台湾やタイ市場でのライセンス製造と販売代理に関する基本合意書を締結したと発表しました。これによる海外事業の業績拡大期待が買い材料となりました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は利益確定の売りが重荷となり、619円安で反落しました。日銀の金融政策決定会合では、市場予想の通り、政策金利据え置きが決定されたものの、若干のタカ派スタンスが読み取られます。明日の国内市場は、祝日のため休場です。
国内では大引け後に信越化学工業(4063)、オリエンタルランド(4661)、三菱電機(6503)の決算発表が予定されているほか、米国ではコカ・コーラ[KO]、ビザ[V]、スターバックス[SBUX]、翌日にはマイクロソフト[MSFT]、メタ・プラットフォームズ[META]、アルファベット[GOOGL]アマゾン・ドットコム[AMZN]といったハイパースケーラーの決算発表に注目が集まります。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
