日米中銀ウィーク、利上げパスのヒントが得られるか
今週は中銀ウィークだ。日本では27-28日に日銀の金融政策決定会合、米国では28-29日にFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催される。だが、今回の会合は日米とも市場の材料にはならないだろう。日銀の金融政策決定会合では政策金利の据え置きが予想されている。植田総裁が記者会見で中東情勢や景気・物価見通しについてどのような見解を示すかに注目が集まる。そこから今後の利上げパスのヒントが得られるかが最大の注目だ。
FOMCも同様である。FRB(米連邦準備制度理事会)は3会合連続で政策金利を据え置く見通しだ。原油高によるインフレ高止まりと雇用の下振れとの二つのリスクをにらみながら、軽々には動けない状況が続くだろう。
AI・半導体関連企業の決算発表に注目
そうしたなか日経平均は史上最高値圏にあり、AI・半導体関連の収益期待を背景に上昇基調を維持している。この強いモメンタムが今週も継続するかは企業の決算発表にかかっている。27日にアドバンテスト(6857)、日立製作所(6501)、30日にレーザーテック(6920)や東京エレクトロン(8035)が決算発表を予定する。海外ではアルファベット[GOOGL]やマイクロソフト[MSFT]、メタ・プラットフォームズ[META]などの決算発表がある。これらの内容次第では、AI需要の持続性に対する確信がさらに強まり、相場全体を押し上げる可能性が高い。
重要なのは、一見、AI・半導体相場が盛り上がっているように見えるが、先日のストラテジーレポート(4月17日付け「半導体株相場における物色の拡散」)で述べた通り、その中身が微妙に変化しているという点である。すなわち、単なる半導体一括買いではなく、検査装置、後工程、ストレージ、メモリー、電源、素材など周辺領域への物色拡散が続く。これは相場の裾野拡大という意味では健全である一方、経験則的には相場後半に見られやすいパターンでもあり、上昇の質に変化が生じていることに留意すべきだろう。
中東情勢やGWの影響で値動きの激しい展開に注意
そのほかでは言わずもがなであるが、中東情勢が引き続き無視できない。イランと米国の関係はいまだに和平に向けた決着が見えず、原油価格や金利の上昇圧力を通じて市場のボラティリティを高める。実際、足元でも原油高と金利上昇が同時に進行しており、株式市場の上値を抑える要因として意識されている。相場は堅調を維持しつつも、ニュースフロー次第で短期的な振れが大きくなる展開が想定される。加えて、来週からGWに入ることを考えれば、週後半は高値をつけても利益確定売りを急ぐ向きの売りもかさみ、値動きの激しい展開になりやすい。
予想レンジは5万8500円-6万1000円とする。
