先週(4月6日週)のS&P500は3.56%上昇、ナスダック100は4.45%上昇

先週(4月6日週)の米国株式市場は力強く反発しました。S&P500は前週比3.56%上昇、ナスダック100は4.45%上昇、NYSE FANG+指数は6%上昇し、相場上昇を主導したのはメガキャップ株でした。

今回の反発の最大の背景は、中東情勢を巡る過度な警戒感がいったん和らいだことです。米国とイランの間で2週間の停戦が意識されたことで、市場には一定の安心感が広がりました。2026年3月末に31近辺まで上昇していたVIX(恐怖指数)は20を下回る水準まで低下しています。

もっとも、これを「地政学リスクの解消」と捉えるのは早計です。ホルムズ海峡を巡る問題は完全には解決しておらず、レバノンでの戦闘も残っています。つまり、先週の株高は「問題が解決したから買われた」のではなく、「最悪のシナリオがいったん後退したことで買い戻された」と整理するのが適切だと思います。

イラン情勢、相場はすでに「最悪期のショック」を織り込み済みか

その意味で、日本時間の4月12日(日)に、パキスタンの首都イスラマバードでの米国とイランの戦争終結に向けた協議について、合意に至らなかったと伝えられたことは、情勢がなお流動的であることを改めて示しました。状況は振り出しに戻った面があります。

ただし、株式市場の反応を見る限り、相場はすでに「最悪期のショック」そのものはかなり織り込んだ可能性が高いと考えています。

実際、市場内部の動きを見ると、ナスダック100における相場上昇の広がり、すなわち10日移動平均線を上回る銘柄比率は、わずか5営業日で30%未満から70%超へと急上昇しました。過去の傾向を見ると、このような急激なモメンタム反転が起きた局面では、ナスダック100は1年後に高い勝率を示してきました。

相場全体としてリスク選好が回復し始めている

重要なのは、これは単なる一部ハイテク株の戻りではないという点です。S&P500やダウ平均でも、市場の広がりを示す指標が重要な70の水準を上回ってきており、相場全体としてリスク選好が回復しつつあることが確認できます。

こうした突然かつ同時的な市場の広がりの改善は、歴史的に見ると、調整局面の最悪期がすでに通過し、次の持続的な上昇局面に移行する前兆となることが少なくありません。したがって、足元の反発は単なる一時的な戻りではなく、相場の地合いが明確に改善し始めている可能性を意識しておく必要があると考えています。

ジェイピー・モルガン・チェース[JPM]、ネットフリックス[NFLX]など決算発表に注目

今週(4月13日週)からは2026年第1四半期の決算発表が本格化します。現時点での利益成長率見通しは前年同期比で12.35%増です。通常、米国の決算シーズンは銀行株から始まり、4月14日のジェイピー・モルガン・チェース[JPM]の発表がひとつの口火になります。

もし投資銀行業務やトレーディング収益が市場予想を上回るようであれば、金融セクターを通じて相場全体に安心感が広がり、今回の決算シーズンは想定以上に良い内容になる可能性があります。
また4月16日(木)に予定されているネットフリックス[NFLX]の決算発表も注目です。

企業にとって、確かに、原油高はコスト増要因です。ただ、関税のように広範かつ一律に企業収益を圧迫する性質のものではなく、企業側が価格転嫁やコスト調整を通じて一定程度吸収できる余地があります。今後、原油価格がここから横ばい、あるいは低下方向に向かうのであれば、企業業績への悪影響は十分コントロール可能ではないかとみています。

週明けのマーケットは、少なくとも寄り付きは弱い展開が想定されます。ただし、その後は、これまでと同様にイラン情勢の進展をにらみながら一喜一憂する、ニュースドリブンの相場に戻ると考えています。