現在のファンダメンタルズ:リスクオフで原油高、株安、米ドル高

先週(3月23日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円:  158.011円~160.402円   160.262円
・ユーロ/米ドル:1.14844ドル~1.16392ドル 1.15120ドル
・ユーロ/円:  183.183円~184.655円   184.493円

先週(3月23日週)の米ドル/円:イラン情勢の長期化懸念によるリスクオフの動き

先週(3月23日週)の米ドル/円は、週初こそトランプ米大統領によるイランとの対話発言で、急速にリスクオフの巻き返しが進みました。NY原油が84ドル台まで急落する動きとともに、米ドル/円も週間安値となる158.011円を付ける動きとなりました。

しかし、イラン側から「米国とは対話していない」と否定発言が出たことから、トランプ米大統領の発言に市場が振り回されるいつもの格好となり、その後は週末まで改めてリスクオフの動きが着実に進みました。その後も米国からは、中東への3,000名派遣するという発言による圧力、パキスタンを仲介国としての停戦協議に向けた動きが出ました。しかし、イランが正式に「米国からの提案は不公平で、協議は現実的ではない」としたことで、イラン情勢の長期化必至という思惑が広がりました。3月27日には、米ドル/円は160円の大台をストップオーダーも巻き込みながら突破しました。

さらに週末には、親イランであるイエメンのフーシ派がイスラエルを攻撃したことから、紅海の出口となるバベルマンデブ海峡を通過するタンカーへの攻撃の可能性も浮上しました。こうなるとサウジ産原油は出口がなくなるため、米国としては対策を打つ必要があるという展開になりそうです。またイラン側の対応次第では、中東全体を巻き込むリスクもあります。週明け3月30日週は、更なるリスクオフによる原油高、株安、米ドル高の動きは必至という状況です。

米ドル/円に関しては期末を控えての大台乗せとなりました。当局によるレートチェック、場合によってはいきなり介入ということもあるかもしれません。神経質な期末期初の相場となっていくでしょう。

先週(3月23日週)のユーロ/米ドル:ECB早期利上げ思惑浮上でユーロ高に

先週(3月23日週)のユーロ/米ドルは、米ドルの動きによるリスクオフとその巻き返しとなっていたこともあり、米ドル/円とほぼ同じ動きを辿りました。週初は米ドル売りの動きからユーロ高となりましたが、その後は週末に向けて一貫したユーロ/米ドル売りの動きとなりました。

ユーロ/円は水準的には週初より若干上がった動きとなりましたが、3月30日の動きを見てもわかるように、ユーロ/米ドルに比べて米ドル/円のほうが、動きが出始めた時に加速しやすい傾向があります。これは3月27日の米ドル高相場において、米ドル/円のほうが米ドル買いの動きが速かったことによるものです。

週明け後に落ち着いてくれば基本的に同じ動きとなるはずです。ただ、米ドル/円でレートチェックや介入が出る可能性から、下げる時はユーロ/円の下げは米ドル/円についていきやすくなる点に注意が必要です。

米ドル/円チャート(週足)、移動平均線は上昇トレンド、160円大台の攻防

長期的な判断は週足で行いますので、まずは週足チャートをご覧ください。

週足チャート(図表1)では米ドルの上昇トレンドが継続中です。3月27日には160円の大台(赤の水平線)乗せとなりました。期末を前に当局も円安に一段と警戒を高めていると見られ、基本的に160円の大台を挟んでの攻防が続きやすい状況にあります。

3月30日の早朝相場では160.462円まで若干上値を切り上げましたが、その後は三村財務官の強い円安牽制発言と、日銀総裁の「為替市場の動向を注視する」との発言が重なり、159円台後半へと戻す動きから始まりました。

【図表1】米ドル/円(週足)
出所:マネックストレーダーFX
【週足チャートの見方】
長期トレンドは20週移動平均線と週足終値との位置関係で判断します。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。

米ドル/円チャート(日足)、3月26日にゴールデン・クロス発生

短期的な判断は日足で行います。

米ドル/円は3月19日のデッド・クロス以降、2本の移動平均線がほぼ重なる動きが続いていました。しかし3月26日のゴールデン・クロス以降は、移動平均線が平行なトレンド発生パターンとなり、短期的にも上昇トレンドが発生しました。

現状は新たに引き直した平行上昇チャンネル(青の平行線)の中での動きと言えます。ただ週足の項にも書いた通り、期末を前に介入警戒感は高まっています。そのため、円安を試すようだと、一時的な円急騰という動きが出てくる可能性があります。

【図表2】米ドル/円(日足)
出所:マネックストレーダーFX
【日足チャートの見方】
短期売買シグナルは5日終値移動平均線(青)と5日始値移動平均線(赤)のゴールデン・クロス(GC)、デッド・クロス(DC)で判断します。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
短期上昇トレンドの間は終値移動平均線が始値移動平均線の上で推移し、短期下降トレンドの間は終値移動平均線が始値移動平均線の下で推移します。通常の2本の移動平均線で言えば、終値が短期線の役割、始値が長期線の役割を果たしていると考えるとわかりやすいでしょう。
※マネックストレーダーFXでは、移動平均線の設定画面で始値を選択することができます。

ユーロ/米ドルは長期的には下降トレンドも短期的には買い戻し

ユーロ/米ドルのチャートから、みていきます。

週足チャート(図表3)ではユーロ/米ドルは下降トレンド継続中ですし、平行上昇チャンネル(青の平行線)を下回った動きにも変化はありません。20週移動平均線とチャンネル下限のラインとが重なっていることから同水準(3月30日時点で1.16ドル台半ば)がレジスタンスとなりやすい水準と言えます。サポートも引き続き2025年安値と2026年の年初来高値の38.2%押しとなる1.13534ドルです。

【図表3】ユーロ/米ドル(週足) 長期トレンド=下降トレンド継続中
出所:マネックストレーダーFX

日足チャート(図表4)では、ユーロ/米ドルは長期上昇チャンネル(青の平行線)を下抜けたあと、サポートがレジスタンスとなっていることは週足の項で書いたとおりです。日足では短期平行下降チャンネル(赤)の中での動きを現状は続けています。2本の移動平均線は3月26日にデッド・クロスとなったことで、短期的にもユーロ/米ドルは下げやすい地合いにあると言えます。

【図表4】ユーロ/米ドル(日足) 短期トレンド3月26日にデッド・クロス
出所:マネックストレーダーFX

ユーロ/円は上昇トレンド継続も米ドル/円の介入には注意

ユーロ/円(図表5)は上昇トレンドを継続していますが、現在は米ドルとしての動きが中心で、米ドル/円とユーロ/米ドルが似た動きをしています。基本的には横方向のもみ合いの流れにあります。米ドル/円でレートチェックや実弾介入といった動きが出てくれば、一時的に大きく下げる可能性がある点にだけは注意が必要です。

【図表5】ユーロ/円(週足) 長期トレンド=上昇トレンド継続
出所:マネックストレーダーFX

日足チャート(図表6)では、青の平行下降チャンネルのレジスタンスラインと緑のサポートラインとで形成されるトライアングル(三角持ち合い)の中でのもみあいを、上抜けするかどうかという水準にあります。

2本の移動平均線は3月20日のゴールデン・クロス状態が続き、移動平均線間の距離も平行で、テクニカルには強い地合いです。ただ、週足の項に書いた通り、米ドル/円の介入が出ると一気に地合いが転じます。常に警戒しておきたいところです。

それでは今週も良いトレードを!

【図表6】ユーロ/円(日足) 短期トレンド=3月20日のゴールデン・クロス状態が続く
出所:マネックストレーダーFX