東京市場まとめ

1.概況

日経平均は364円安の53,239円で寄付きました。中東情勢を巡る警戒感などを背景に米国の主要3指数が軟調だった流れを受けて、日本市場も序盤は売りが先行しました。前日の米国市場で半導体株が比較的大きな下げとなったことも相場の下押し要因となりました。こうしたなか、日経平均は一時1,086円安の52,516円を付ける場面もみられました。ただ、その後、原油先物価格の上昇が一服するなか下げ幅を縮める展開となりました。

27日は3月末の権利付最終売買日となったことから、市場の一部では、個人投資家による高配当銘柄への押し目買いや週明けのパッシブ投資家による配当再投資の先物買いを見越した買いを指摘する声も聞かれました。こうしたなか、日経平均は後場に値を戻し、最終的に前日比230円安の53,373円となりました。

TOPIXは6ポイント高の3,649ポイント、新興市場では東証グロース250指数が14ポイント高の734ポイントで、両指数ともに反発しました。

2.個別銘柄等

しずおかフィナンシャルグループ(5831)は6.5%高の2,824円と大幅反発しました。日本経済新聞電子版が2028年4月をめどに同グループと名古屋銀行(8522)が経営統合すると報じ、両社が経営統合に向け協議、検討を進めていくことについて基本合意したと発表しました。全国有数の連結総資産規模を有する金融グループが誕生し、将来的な収益性が改善するとの期待が広がり、買い進められました。

資生堂(4911)は6.2%高の3,214円となりました。26日、米系証券が同社の投資判断を「中立」から「買い」に、目標株価を従来の2,500円から3,700円に引き上げたとの報道が材料視されました。

東京エレクトロン(8035)は3.1%安の39,290円と反落しました。アルファベット[GOOGL]傘下のグーグルが大規模言語モデル(LLM)を動かす際に必要なメモリー量の削減につながる新技術を発表し、26日の米国市場で半導体株が下落基調となったことを受けて、同社の株式に対する売りが優勢となりました。

ENECHANGE(4169)は9.1%高の276円で大幅高となりました。2026年3月期(今期)の業績見通しについて従来の予想レンジから上振れすると発表したことが好感され、大幅に上昇しました。2025年11月に続く上方修正で、買いを集める格好となりました。

坪田ラボ(4890)は7.8%安の331円となりました。同社の研究知見をもとにロート製薬(4527)が開発を推進していた目薬を26日より発売すると発表したものの、坪田ラボの株価が直近で戻していたことから、一部の市場関係者には利益確定売りに押されたと指摘されており、大幅安の展開となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は小幅ながら週間で反発となりました。米国・イスラエルとイランの紛争に関連した報道を受けて上下の振れの大きな展開でしたが、底堅さを示した格好となりました。来週も中東情勢関連の新たな情報に左右されるものとみられ、週末も含めて和平に向けた調整・協議に関する進展があるか注目されます。

来週については、3月31日に日本で発表される3月の東京都区部消費者物価指数、米国で発表される3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、4月1日発表の3月の米ISM製造業景気指数、3日発表の3月の米雇用統計、などが注目点と考えられます。

(マネックス証券 シニアアナリスト 齊藤 聡)