トレンドラインを挟んだ攻防の行方は?

方向感を探る展開に

日経平均は6月に入ってからも上昇を続けていましたが、ここにきて少し状況が変わってきているようです。トレンドラインは、5月25日の上昇で一時的に5日移動平均線を上回り、日経平均は6月3日に終値で68,000円台に史上初めて乗せました。しかし、その後6月5日に日経平均が5日移動平均線を下回ってから、トレンドラインを挟んだ攻防となっています(図表)。

また、日経平均はトレンドライン以外にも下向きの5日移動平均線と上向きの25日移動平均線に挟まれた状態になっており、方向感を探る展開になっていることが分かります。こうした状況から、日経平均がトレンドライン上を維持できるかが上昇トレンド継続のカギを握ることになるでしょう。仮に終値でトレンドラインを上回った状態を維持できれば、25日移動平均線上を維持するとともに、5日移動平均線を上回ることが期待され、上昇トレンドの継続が視野に入ります。

一方で、日経平均がトレンドラインを下回ったあと、上回るまで戻せないようですと、25日移動平均線を下回るとともに、下向きの5日移動平均線が上値の抵抗になって株価を押し下げ、一旦75日移動平均線に接近することも考えられるため、株価の下落に注意が必要です。

モメンタムも0ラインの攻防か

上昇の勢いが失速

上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が急低下しており、上昇の勢いが急速に失われているのが分かります。また6月8日と9日は、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインを挟んだ攻防となっており、上下どちらに動き出すかが今後の株価動向を探る重要なカギになるでしょう(図表)。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※移動平均線の期間は5日(青線)、25日(赤線)、75日(グレー線)で設定
※出来高はプライム市場
※モメンタムの期間は10日(青線)で設定し、モメンタムの3日移動平均線(赤線)も表示

トレンド変化の兆しを把握する方法

仮にモメンタムとシグナルの両方が、0ラインを上回って推移し、水準を切り上げるようですと、トレンドライン上を維持して5日移動平均線も上回ることが期待されます。その反面、モメンタムとシグナルの両方が0ラインを下回って水準を切り下げるようですと、下落の勢いが強まってトレンドラインや25日移動平均線を下回り、いったん75日移動平均線付近まで下落することが視野に入るため、押し目買いは控えるか、下げ止まりを確認してから行う必要があると思われます。

このように、トレンドラインとモメンタムを組み合わせてチェックするだけで、トレンド変化の兆しが見えてくるようになりますので、ぜひ活用してください。