東京市場まとめ

1.概況

日経平均は464円安の64,952円と反落して取引を開始しました。前日の米国市場では、ハイテク株安や中東情勢の不透明感から売りが目立ち、日本市場も売りが先行しました。一進一退で推移し、前引けにかけて弱含んだ日経平均は735円安の64,681円で午前の取引を終えました。

後場は下げ幅を拡大する展開となりました。14時19分には1,683円安の63,733円で、この日の安値をつけました。その後は持ち直し、日経平均は最終的に1,237円安の64,179円で取引を終え、反落となりました。

TOPIXは48ポイント安の3,847ポイントで同じく反落、新興市場では東証グロース250指数が18ポイント安の722ポイントで3日続落となりました。

2.個別銘柄等

ソフトバンクグループ(9984)は8.3%安の6,461円をつけ、反落となりました。9日の米国市場では、同社の傘下である英半導体設計アーム・ホールディングス[ARM]が6.2%安と大幅に下落したことが、連想売りにつながりました。

任天堂(7974)は6.8%安の7,215円をつけ、4営業日ぶりの反落となりました。9日夜、同社の動画チャンネル「ニンテンドーダイレクト」にて、今後発売される新作ソフトを発表したものの、市場では期待を下回る内容だったとの見方から売りが出ました。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)は一時3.9%高の3,305円をつけ、株式分割考慮後の上場来高値を更新しました。9日、日本経済新聞は「日銀は15-16日に開く金融政策決定会合で利上げを決める方針だ」と報じました。利上げによる利ざや改善への期待から銀行株に買いが入りました。

富士急行(9010)は7.2%高の2,277円をつけ、6日続伸となる大幅高となりました。9日、アクティビストとして知られる米ダルトン・インベストメンツ系の英投資ファンドであるニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドが同社株を大量保有していることが明らかとなり、先行きにおける株主提案などを材料視した買いが入りました。

SUMCO(3436)は8.6%安の3,200円をつけ、大幅続落となりました。9日、外資系証券が同社の投資判断を3段階で真ん中の「イコールウエート」から最下位の「アンダーウエート」に引き下げたことが売り材料となりました。アナリストは、半導体製造で多く使われる直径300ミリメートル(12インチ)のウエハーは需給の改善傾向が続くものの、供給不足による価格の大幅な上昇には至らないと予想し、「期待値先行で株価は割高」と指摘しています。

VIEW POINT: 明日への視点

米国のハイテク株安や、中東情勢の悪化懸念が売り材料となりました。明日に向けて、米国で発表される5月分のCPI(消費者物価指数)が注目されます。先週末は強い雇用統計の結果を受けて、FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ期待が後退しました。市場予想では食品・エネルギー除くコア指数が前月比0.3%上昇とされています。物価上振れが確認される場合には、次のアクションが利上げとなる可能性も高まると考えられ、米国の物価動向が焦点となりそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)