来期の増益モメンタムに着目した銘柄選別の狙い

・株価は将来業績を織り込むため、先行きの伸びが鈍化すると弱含みやすく、今期より来期の増益率が高い企業に注目する必要がある。

・1999~2000年のITバブル時と背景は異なるが、先の成長期待が崩れると株価は調整しやすい。その教訓を踏まえ、来期の「成長加速」に焦点を当てる。

・AI・半導体関連を中心に直近ボラティリティが高まる一方、期待先行ではなく業績数字で裏づけできる成長株を選別する局面である。

スクリーニング条件(定量条件+リビジョン)

・営業利益ベースで今期の増益率が5%以上、かつ来期も5%以上とし、来期の増益率が今期を上回る銘柄を抽出する。

・アナリスト予想の修正(リビジョン)は今期・来期とも上方修正を前提とし、上方修正幅が「来期 > 今期」となる銘柄を優先することで、来期成長の確度を高める。

・対象は時価総額1000億円以上とし、毎月の時点で条件を満たす銘柄群を選定する。

検証結果と抽出銘柄の傾向

・条件を満たす銘柄群の平均リターンはプラスで推移し、マーケット全体の平均(ベンチマーク)に対する超過パフォーマンスも確認できた。

・直近の抽出は18銘柄で、半導体関連の比重が高く、ジャパンマテリアル(6055)、住友電気工業(5802)(光ファイバー)、荏原製作所(6361)(装置・ポンプ)、フジミインコーポレーテッド(5384)(CMPスラリー)などが挙がった。

・SaaSなどグロース株も含まれ、ラクス(3923)やシンプレクス・ホールディングス(4373)など足元で調整した銘柄が業績面では選ばれたほか、内需系では戸田建設(1860)、住友不動産(8830)、ソフトバンク(9434)、大東建託(1878)、乃村工藝社(9716)など多様な業種が並んだ。