トレンドラインが上値の抵抗に変化

前回のコラム「日経平均株価6万2千円台の値固め、今後の株価の行方をトレンドラインから探る」では、「このトレンドラインを上回って維持するようだと、トレンドラインをサポートに水準が切り上がり、トレンドラインの延長線上にある水準の65,000円に接近することも期待されますので、今後はこのトレンドラインを明確に上回って維持できるか注目です」と指摘しました。しかし、実際にはトレンドラインを明確に上回ることができず、逆に下回ってしまう結果となりました(図表)。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※移動平均線の期間は5日(グレー線)、25日(赤線)、75日(青線)で設定
※出来高はプライム市場
※モメンタムの期間は10日(青線)で設定し、モメンタムの3日移動平均線(赤線)も表示

トレンドラインは、過去の高値同士(終値ベース)を結んで延長したもので、上向きか下向きかで方向を判断します。トレンドラインに沿って推移していても、明確に上回れなければ上値の抵抗になる可能性があるため、要注目と執筆しました。このように、単純なトレンドラインであっても将来の株価を予測する上で重要なツールです。

では、今後の展開についてみると、トレンドラインに押し返され、5日移動平均線が下向きに変化して上値の抵抗になっています。また、上向きの25日移動平均線に接近しているのが分かります。

こうした状況から、25日移動平均線上を終値で維持できるかが今後の注目ポイントになると思われます。仮に25日移動平均線上を維持するようですと、上昇トレンドの継続が期待されるとともに5日移動平均線を上回ることも視野に入りそうです。一方で、25日移動平均線を下回って戻せなくなるようですと、下向きの5日移動平均線が25日移動平均線を下回ってデッドクロスが発生し、下降トレンドの発生が警戒されるため、注意が必要です。

モメンタムの注意信号が点灯中、果たして…

前回のコラムで、「株価が高値を更新しているにもかかわらずモメンタムの水準が低下していることから「逆行現象」が発生していると考えられ、注意信号が点灯中」と執筆したとおり、日経平均においてモメンタムとその移動平均線であるシグナルの低下が続きました。

ただ、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ライン上を維持しており、まだ現時点では下落の勢いが強まる状況ではないことがわかります。そのため今週(5月18日週)は、2本線が0ライン上を維持できるかが注目ポイントになりそうです。

仮に2本線が低下し、0ラインを割り込んで戻せなくなるようだと、下落の勢いが強まって25日移動平均線を割り込む可能性があります。一方、2本線が低下しても限定的だったり、上向きに変化して水準を切り上げたりするようだと、25日移動平均線上を維持するとともに上昇の勢いが強まり、下向きの5日移動平均線を上回る可能性もあります。引き続き、モメンタムの向きと水準に注意して売買判断に役立てたいところです。