トレンドラインでは微妙な水準に到達

大型連休中の東京市場は、日経平均株価が5月7日に過去最大の上げ幅を記録したことから、終値で62,000円台に到達しました。また、取引時間中には63,385円をつけるなど一時63,000円台に乗せる場面がありました。そうしたなか、上向きの5日移動平均線をサポートに株価は高値もち合いを続けています。そこで今回は、62,000円台を維持したまま、さらなる株価水準の切り上げがあるのかを分析したいと思います。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※移動平均線の期間は5日(青線)、25日(赤線)、75日(グレー線)で設定
※出来高はプライム市場
※モメンタムの期間は10日(青線)で設定し、モメンタムの3日移動平均線(赤線)も表示

今回分析に使うのはトレンドラインです。トレンドラインは、高値と高値や安値と安値を結んで延長した線のことを言います。また、トレンドラインの向きが上向きか、下向きかでその方向を判断します。

実際の日経平均株価で引いたトレンドラインは、2025年10月31日の高値(終値)と2月27日の高値(終値)を結んで延長したものになります。トレンドラインを見ると、右肩上がりになっているため上昇トレンドが発生中と考えられますが、冒頭に書いた5月7日の高値とその後のもち合いの水準がちょうどトレンドライン上にあり、今後上下どちらに動いてもおかしくない水準に位置していることが分かります(図表)。

仮に、このトレンドラインを上回って維持するようだと、トレンドラインをサポートとして水準が切り上がり、トレンドラインの延長線上にある水準の65,000円に接近することも期待されます。今後はこのトレンドラインを明確に上回って維持できるかに注目です。

モメンタムには注意信号が点灯

では、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見るとどうでしょう。モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が、上昇と下落の勢いを判断する分かれ目となる0ラインを上回っているものの下向きとなっていることに加え、株価が高値を更新しているにもかかわらずモメンタムの水準が低下しています。こうした状況から、これまで何度も解説してきた「逆行現象」が発生していると考えられ、注意信号が点灯していると言えるのです。

では今後についてですが、2本線の低下が続くかが注目ポイントです。仮に2本線の低下が続くとともに0ラインを下回ったまま戻れなくなるようだと、上昇の勢いの弱まりから下落の勢いの強まりへと変化し、トレンドラインや5日移動平均線を割り込む可能性があり、短期的な下降トレンドの発生に注意が必要です。

反面、2本線が低下しても限定的だったり、上向きに変化して水準を切り上げたりするようだと、上昇の勢いが回復して、トレンドライン上を維持したり、上放れたりすることが期待されます。先高期待が高まっている日経平均ですが、トレンドラインから見た場合、不明瞭な水準にあることを頭に入れ、売買判断に役立てたいところです。