東京市場まとめ
1.概況
日経平均は214円高の57,864円と続伸して寄付きました。前日の米国市場は主要3指数が揃って下落となったものの、半導体株には買いが入ったことから日本市場の寄付きは買いが優勢のスタートとなりました。前場の前半は節目の58,000円を超える58,015円でこの日の高値を付けた後、後半は利益確定の売りなどから下落に転じ、45円安の57,605円で前引けとなりました。
後場は持ち直し、底堅い値動きとなりました。大引け後にソフトバンクグループ(9984)の決算を控え、様子見ムードも広がったことで、大引け間際に再び下落に転じ、最終的には10円安の57,639円と4日ぶりに反落し取引を終えました。
TOPIXは26ポイント高の3,882ポイントで4日続伸、連日で最高値を更新しました。新興市場では東証グロース250指数が2ポイント高の735ポイントで3日続伸となりました。
2.個別銘柄等
資生堂(4911)は一時17.3%高の3,265円をつけ昨年来高値を更新しました。10日、2026年12月期の最終損益が、前期は406億円の赤字であったところ、米国や中国での人件費削減など構造改革の進展が寄与し、420億円の黒字を見込むと発表しました。最新のガイダンスは市場予想を上回る増益転換となり、これが買い材料となりました。
本田技研工業(7267)は3.5%安の1,611円をつけ反落となりました。10日、2026年3月期(今期)の第3四半期決算は、営業利益が前年同期比48%減の5915億円と大幅減益であったと発表しました。加えて、通期の営業利益予想は5500億円と据え置かれたことで、足元の第4四半期は営業赤字が見込まれることが示唆されたため、売りが優勢となりました。
半導体シリコンウェハーメーカーのSUMCO(3436)は8.5%安の1,615円をつけ、4日ぶりとなる大幅反落となりました。10日、2026年1-3月期の営業損益が原価償却費の増加を主因に60億円の赤字となり、前年同期の59億円の黒字から赤字転換を見込むと発表しました。赤字額は市場予想をも上回り、これを嫌気した売りが出ました。
シャープ(6753)は12.5%安の675.4円をつけ5日ぶりとなる大幅反落となりました。10日、親会社である台湾の鴻海精密工業に売却予定であった亀山工場の第2工場売却が不成立になったと発表しました。売却により財務改善が期待されていた中で、その期待が剥落したことに加え、事業全体の先行き不透明感が強まったことが売り材料となりました。
小型精密減速機メーカーであるハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)は2.9%高の3,910円をつけ3日続伸となりました。10日、2026年3月期(今期)の第3四半期決算は、最終損益が7億6900万円の黒字と、前年同期の3億5400万円の赤字から黒字転換となり、これを好感した買いが入りました。産業用ロボット向け、半導体製造装置向け、金属工作機械向けといった製品の売上増加が寄与しました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は前場に58,000円を超えるなどモメンタムの強さがうかがえた一方で、後場は引け後に発表予定のソフトバンクグループ(9984)の決算などを控え伸び悩みました。明日に向けて、ソフトバンクグループ以外にも主力銘柄の決算発表が注目されます。具体的には、キオクシアホールディングス(285A)、サンリオ(8136)、ダイフク(6383)、INPEX(1605)、日本たばこ産業(2914)、楽天グループ(4755)などが決算発表を予定しています。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
