不確実な中でも強靭な世界経済
・IMF発表の世界経済見通しによると、2026年の成長予想は2025年とおおむね同じ水準である。米国の成長率は2.1%から2.4%に上昇、新興国も引き続き高い数値を維持。2025年から始まった関税問題も不確実性が徐々に落ち着きつつある。
・OECDの景況感指標を用いて各国・地域の状況を比較すると、中国がやや弱含みである一方、米国とオーストラリアは横ばい、ブラジル、インドなどの新興国は上昇傾向にある。ドイツも良好な景況感を示しており、リスクオン市場にとって心強いファンダメンタルズである。
・新興国に対する資金フローが強まっている。リーマンショック以降続いていた先進国優位の流れから変化している可能性がある。金(ゴールド)が大幅に買われていることも、米ドル安方向への先行指標として機能している可能性がある。2002年頃の米ドル安・新興国優位の時期にもゴールドが上昇していた。米国一辺倒の流れが、良い意味で分散方向に向かっている可能性がある。
米国で設備投資ブームが進行中
・米国では設備投資ブームが進行中である。設備投資の前段階である受注をみると反発しており、追うように銀行融資が増加している。日本の5500億ドルなど、各国から米国への投資の動きがあり、経済活況のサイクルに入っている。
・米国株11業種のパフォーマンスを、2025年1~10月と2025年11月~直近で比較すると、2025年11月以降は金融、エネルギー、素材などの従来振るわなかったセクターが上位に。情報技術セクターは直近でマイナスパフォーマンスとなっており、2025年10月を境に物色されているセクターが変わり始めている。
・業種別の増益率見通しをみると、依然として情報技術や金融は良好である。設備投資をけん引しているのはAI関連とエネルギー関連であり、エネルギーもデータセンター向け需要という点でAI関連とも言え、AI関連の寄与は大きい。今後の決算でAI以外の景気循環業種の動向に注目する必要がある。
・米国株のサイズ別パフォーマンスを見ると、足元で小型株優位の傾向がみられる。大型株一辺倒から変わりつつある可能性があり、資産運用の分散という観点から注目したい。
