モトリーフール米国本社– 2025年12月14日 投稿記事より
ユーアイパス[PATH] :売上成長加速局面を迎えつつある割安なAIソフトウェア企業
ここ数年の株式市場を牽引してきたテーマは人工知能(AI)です。AIの第1段階で最大の恩恵を受けた企業の多くは、データセンターのインフラに関わる分野でした。具体的にはエヌビディア[NVDA]のような半導体メーカーや、マイクロソフト[MSFT]のようなクラウドコンピューティングプロバイダーが含まれます。プライベート市場では、OpenAIのような大規模言語モデル(LLM)開発企業も挙げられます。
しかし、2026年を迎えるにあたり、次の大きなAIスーパーサイクルが到来するかもしれません。第一段階は、主に生成AIが中心でした。これにはオープンAIのChatGPT、アンスロピック(Anthropic)のClaude、アルファベット[GOOGL]のGeminiといったチャットボットに加え、マイクロソフトのCopilotなどのAIアシスタントが含まれます。
次の段階は「エージェント型AI」であり、AIを搭載したエージェントが割り当てられたタスクを自律的に遂行します。生成AIのチャットボットが旅行計画の立案を支援できるのに対し、AIエージェントは実際に航空券やホテル、ツアーの手配をまで行うことができます。
ビジネスの世界では、AIエージェントはバーチャルな従業員として機能します。例えば、顧客サポートを担当し、請求に関する問題の解決や返金の対応を行うほか、休暇申請の承認といった人事関連の業務を支援することも可能です。さらに、プログラミングコードを書いたりサプライチェーン管理などの分野で他社とやり取りを行ったりすることもできます。
現在、多くの企業がAIエージェントのビジネスチャンスを捉えようとしています。あらかじめプログラムされたエージェントを提供する企業もあれば、ノーコードやローコードのツールを使って、カスタムAIエージェントを作成できるようにしている企業もあります。
これにより、多様なベンダーから数多くのAIエージェントが誕生しています。ここで登場するのがユーアイパス[PATH]であり、同社が次なるAIスーパーサイクルにおけるダークホース的な勝者となる可能性があります。
AIオーケストレーション分野のリーダー
様々なベンダーのプラットフォームを通じてAIエージェントが次々と生み出される中、組織がそれら全てを管理する手段が必要となります。これを実現するために設計されたのが、ユーアイパスのMaestroプラットフォームです。顧客はMaestro独自のノーコード/ローコードツールで独自のAIエージェントを作成できるだけでなく、自社開発のエージェントとサードパーティベンダーが作成したエージェントの両方を組織内で連携させることも可能となります。
しかし、ユーアイパスのプラットフォームはAIエージェントのオーケストレーションだけに留まりません。同社は元々、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)のリーダーとして事業を開始しました。RPAはソフトウェアボットを活用し、注文処理や口座照合といった単純なルールに基づいた業務を処理します。
RPAシステムには既に強力なガバナンス・プロトコルが整備されており、数千のソフトウェアロボットを管理・監視してきた実績や、様々な企業システムとの統合経験があり、このような背景によりユーアイパスはAIエージェントのオーケストレーションにおいて優位性をもっています。
AIエージェントの登場した現在でも、RPAは企業にとって引き続き重要な役割を果たし続けています。これらのAIエージェントはソフトウェアロボットよりもはるかに高度で、より複雑な業務を処理することができます。
しかし一方で、コストも高く、単純なタスクには必ずしも必要ありません。ユーアイパスのMaestroプラットフォームは、AIエージェントとソフトウェアボットの両方を調整し、最適な業務に割り当てることが可能です。これにより顧客のコスト削減が図られ、これは常に大きなセールスポイントとなります。
最近ユーアイパスの経営陣は、複数の大手AI企業とパートナーシップを締結しました。例えば、グーグル Geminiモデルを組み込みプラットフォームに音声制御機能を導入するほか、エヌビディアのNemotronモデルとNIMマイクロサービスを追加し、医療など規制の厳しい業界向けにオンプレミス環境で稼働するエージェントを管理する予定です。
特に注目すべき提携の一つは、データウェアハウス企業スノーフレーク[SNOW]との協業です。同社のテクノロジーにより、スノーフレークのサーバーに保存された顧客データを活用し、即座に実世界のインサイトとデータ主導の自動化を実現できるようになります。
ユーアイパスは次のAIの勝者となるか
ユーアイパスはAIオーケストレーションの取り組みを歩み始めたばかりで、企業向けAIエージェントの「中立的な存在」としての地位を確立しようとしています。同社の使命は、急速に変化する環境において顧客が特定のベンダーに縛られることを回避すると同時に、低コストのソフトウェアボットの活用によって経費削減を支援することにあります。同社は既に収益成長の加速を実感しており、今後大きな成長機会が待ち受けています。
何より、ユーアイパスの株価は依然として割安で、株価売上高倍率が6倍未満で取引されています。収益成長が加速し続けるならば、2026年には次のAIの勝者になるかもしれません。
免責事項と開示事項 記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Geoffrey Seilerはアルファベットとユーアイパスの株式を保有しています。モトリーフール米国本社はアルファベット、マイクロソフト、エヌビディア、スノーフレーク、ユーアイパスの株式を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は以下のオプションを推奨しています。マイクロソフトの2026年1月満期395ドルコールのロング、同405ドルコールのショート。モトリーフールは情報開示方針を定めています。
