【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 46,590.41 ▼334.33 (10/22)
NASDAQ: 22,740.40 ▼213.27 (10/22)
1.概況
前日の米国市場は主要3指数が揃って下落となりました。トランプ米政権が米国製のソフトウエアを搭載した製品の対中輸出規制を検討していると伝わり、米中の貿易摩擦への警戒感に加え、最高値を更新していたダウ平均には売りが出やすく、ハイテク株を中心に軟調な推移となりました。
ダウ平均は、16ドル高と小幅高で取引を開始するも、その後すぐに下落に転じました。徐々に下げ幅を拡大しての推移となったダウ平均は、中ごろに463ドル安の43,461ドルをつけ、本日の安値を更新しました。その後は小幅ながら持ち直し、最終的に334ドル安の46,590ドルで取引を終えました。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は213ポイント安の22,740ポイントで続落となりました。また、S&P500株価指数も35ポイント安の6,699ポイントで4日ぶりに反落となりました。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち4業種が上昇しました。エネルギーが1.3%高となりセクターの上昇率トップとなりました。そのほか、生活必需品やヘルスケアなどディフェンシブセクターが1%未満の上昇となりました。一方で、7業種が下落となり資本財・サービスと一般消費財・サービスが1%台の下落となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中9銘柄が上昇となりました。アイビーエム[IBM]が1.9%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。シェブロン[CVX]とナイキ[NKE]も1%台の上昇となった一方で、21銘柄が下落となりました。中でもセールスフォース[CRM]とキャタピラー[CAT]が2%台の下落となり、アマゾン・ドットコム[AMZN]など計10銘柄が1%台の下落となりました。
ダウ平均構成銘柄以外では、前日の決算発表にて1株利益が市場予想を下回ったネットフリックス[NFLX]が10.1%安となりました。同じく、半導体のテキサス・インストゥルメンツ[TXN]も、決算内容が高い期待に届かなったことで、5.6%安となりました。一方で、ヒルトン・ワールドワイド・ホールディングス[HLT]は通期のEBITA見通しを引き上げたことが好感され、3.4%高となりました。また商業銀行のキャピタル・ワン・フィナンシャル[COF]は第3四半期決算にて1株利益が市場予想を上回ったほか、160億ドル規模の自社株買いを発表したことで1.5%高となりました。
5.為替・金利等
長期金利は、前日比0.01%低い3.95%となりました。ドル円は151円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
前日の米国市場は主要3指数が揃って下落となりました。この流れを引き継いで、日本市場も売りが優勢でのスタートが予想されます。また、取引終了後に決算を発表したテスラ[TSLA]は、調整後の1株利益が市場予想を下回ったことから時間外取引で売られており、日本市場もハイテク株全般で売られる公算が高いと考えられます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
