東京市場まとめ
1.概況
日経平均は145円安の43,400円と続落で寄付きました。前日の米国市場でハイテク株に売りが出た流れを引き継ぎ、日本市場も半導体関連銘柄を中心に売りが優勢でのスタートとなりました。軟調な推移となった日経平均は、9時40分ごろには節目の43,000円を割り込むと、一段と下げ幅を拡大し、663円安の42,883円で前引けとなりました。後場も基調は変わらず、安値圏での推移となりました。
後場寄り後の12時54分には822円安の42,724円をつけ本日の安値を更新しました。中ごろには売りが一服も、終始軟調な展開となった日経平均は最終的に657円安の42,888円の続落となりました。
新興市場では東証グロース250指数が5日ぶりに反落、1.7%安となりました。
2.個別銘柄等
オリエンタルランド(4661)は4.5%高の3,672円をつけ大幅続伸となりました。足元では相場全体の高値警戒感から調整色を強める一方で、上値の重さが目立っていた同社には出遅れ感に着目した買いが続いており、年初来高値に近づいての推移となりました。
フジクラ(5803)は5.7%安の11,330円をつけ続落となりました。前日の米株式市場ではハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が下落となり、日本のハイテク関連株にも波及し、AI関連銘柄とされる同社に売りが出ました。同社は今週18日に上場来高値を更新しており、利益確定の売りも株価を下押ししました。
ソフトバンクグループ(9984)は7.1%安の14,890円をつけ大幅続落となりました。同社の株価は前日、株式分割考慮ベースの上場来高値を更新した後、利益確定の売りが出たことで反落となっていたところ、前日の米ハイテク株安も相まって連日で売りが優勢となりました。
医薬品メーカーのロート製薬(4527)は3.3%高の2,570.5円をつけ続伸となりました。国内証券が19日付で、同社の目標株価を従来の3,000円から3,200円に引き上げ、これを材料視した買いが入りました。投資判断は3段階で最上位の「1(アウトパフォーム)」と従来から据え置いています。
情報機器メーカーのあい ホールディングス(3076)は1.6%安の2,568円をつけ4日ぶりに反落となりました。19日、2026年6月期(今期)の当期純利益が前期比51.6%減の103億円を見込むと発表し、大幅な減益見通しから利益確定の売りが出ました。前期のM&Aによる負ののれんの発生益を特別利益として計上しており、この反動による減益とされています。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は続落となりました。ここまでの上昇をけん引してきたソフトバンクグループ(9984)や半導体関連銘柄などのハイテク株や重工各社の売りが優勢となりましたが、ジャクソンホール会議を前に持ち高調整の動きと考えられます。
明日に向けては今夜発表の米小売り大手のターゲット[TGT]の決算発表が注目されます。その他には、7月29日・30日開催分のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨の公表が予定されています。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
