モトリーフール米国本社 – 2025年5月11日 投稿記事より

長期投資は、株式市場において持続可能なリターンを得るための鍵です。短期的な株価変動を平準化し、企業の本質的な価値を際立たせることができるからです。定期的に支払われる配当金は安定した収入源となるだけでなく、時間とともに増加する可能性があります。低価格の「1ドル店」を展開するダラー・ゼネラル[DG]が長期保有に適切かどうかをみていきましょう。

ダラー・ゼネラルが関税の影響を受けるのは、在庫の約10%

本稿執筆時点でダラー・ゼネラルの株価は2025年初来22%上昇しています。2024年には持続する高インフレが、同社の低コストのビジネスモデルに悪影響を及ぼし軟調でしたが、急速に回復しています。トランプ米大統領の新しい関税政策が小売業界にとって新たな脅威となる可能性がある一方で、ダラー・ゼネラルは競合するライバル企業よりも、この危機をうまく乗り越えられる体制が整っているように見えます。

シティグループのアナリストによると、ダラー・ゼネラルが抱える在庫のうち、関税の影響を受けるのはわずか10%です。これは、同社が食品に注力しているためです。このことは、在庫の50%が影響を受けるダラー・ツリー[DLTR]などの競合他社やアナリストが在庫のほぼ100%が影響に直面する可能性があると主張する他の小売企業に比べて、ダラー・ゼネラルに大きな優位性があることを意味しています。

人々は、経済がどんな状況であろうと、食べる物を必要とします。ダラー・ゼネラルの低価格と関税負担が比較的低いことが、ウォルマート[WMT]やターゲット[TGT]のような同業大手から顧客を引き離す可能性があります。同社はまた、地価や労働コストが低く、競争が著しく少ない、農村部や過疎化した都市部に注力することで、経済的な優位性を築いてきました。

加えて、ダラー・ゼネラルのバリュエーションは魅力的です。予想株価収益率(PER)は17倍と、業界のリーダーであるウォルマートの予想PER37倍に比べ、はるかに割安です。配当利回りは2.6%と、投資家にとって魅力的な水準です。

複利のマジック

長期的な視点を持つことで、投資家は株式市場における価格変動に惑わされないようにすることが可能です。安定して成長する配当金は、この投資戦略を「複利のマジック」を通じてさらに加速させることができます。配当金を質の高い企業に再投資することで、長期で資産を形成することができる可能性があります。ダラー・ゼネラルは、このような長期戦略を実践するのに適した選択肢であると思われます。

免責事項と開示事項 シティグループはモトリーフールの広告パートナーです。モトリーフール米国本社はターゲット、ウォルマートの株式を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は情報開示方針を定めています。