モトリーフール米国本社 – 2025年4月13日 投稿記事より

市場のボラティリティが再び上昇したことから、退職後の貯蓄を心配する声が高まっています。しかし、まだ何年も貯蓄に手を付ける予定がなければ、心配する必要はないでしょう。なぜなら歴史的に見ると、株式市場の下落は投資をする好機とされており、株価が安い時に購入することで、当該銘柄からより多くの利益を得ることができ、市場が回復した際に大きなリターンを得られる可能性が高まります。以下に割安なグロース株として、候補2銘柄を挙げます。

1. メタ・プラットフォームズ[META]

メタ・プラットフォームズは、人工知能(AI)への継続的な投資を通じ、ソーシャルメディア・プラットフォームをユーザーごとにアレンジするパーソナル化を進め、力強い成長局面を迎えています。メタは、今後も強力な成長が見込まれる一方で、現在の株価収益率(PER)は24倍と、手ごろな水準にあります。

メタは毎年、テクノロジーに数十億ドルを投資し、アプリの成長を支えるだけでなく、重要なこととしてAIにも力を注いでいます。7億人を超える月間アクティブユーザーがメタAIアシスタントを利用しており、経営陣は2025年にはその数が10億人に達すると予測しています。

メタが運営するAIは急速に拡大し、世界で最も利用されるAIアシスタントの一つとなっています。この採用の広がりは、フェイスブック、インスタグラム、ワッツアップ、メッセンジャー、スレッズなどのプラットフォームを通じて、毎日33億人を超えるユーザーがメタのサービスを利用しているという強みを浮き彫りにしています。

メタの広大なユーザー基盤は、莫大な広告収入を生み出しています。2024年、メタは1,640億ドルの収入を上げ、純利益は620億ドル、増収率は22%でした。メタはAIのほかにも、AIを活用したプロフェッショナルなツールを提供し、グループのアプリ全体において広告のターゲティングを改善していることが事業に好影響を与えています。長期的には、プレミアムAIサービスを提供することで新たな収入源を見つけ、メタの利益をさらに強固にする可能性があります。

アナリストによるコンセンサス予想は、メタが今後数年間、年率16%で利益を成長することを予測しています。短期的な株価の動きを正確に予測することはできませんが、メタに投資をする投資家は、今後の事業の成長に見合うリターンを期待できる可能性があります。

2. トレード・デスク[TTD]

トレード・デスクはデジタル広告市場の成長から恩恵を享受している、業界をリードするデジタル広告購入支援プラットフォームです。デジタル広告の市場規模は8,000億ドルで、さらに成長を続けています。

前四半期の収入が予想をわずかに下回ったため、株価が急落しました。しかし、トレード・デスクの競争上の地位や長期的な可能性は何も変わっていません。そのため、投資家にとって割安に投資する機会が訪れていると考えられます。

広告代理店やブランドがトレード・デスクを選ぶ理由は、幅広い手持ちの広告枠を提供するだけでなく、利益をもたらす広告の購入を可能にする技術を持っていることにあります。例えば、KokaiというAIプラットフォームでは、毎秒数百万もの広告インプレッションを迅速に振り分け、広告主が最適な取引を見つけるのを支援しています。より良い価格設定、ターゲティング、広告のパフォーマンスがトレード・デスクの顧客獲得を後押ししています。

トレード・デスクは、顧客が広告やその他のサービスに費やした総額に対して手数料を徴収することで収入を得ています。2024年には収入が前年比26%増加して24億ドルとなり、純利益率は順調に16%を達成しました。

インターネットに接続されたコネクテッドTVは、トレード・デスク[TTD]が家庭用無線配信機器メーカーのロク[ROKU]やエンターテインメント大手のウォルト・ディズニー[DIS]と貴重なパートナーシップを維持している最大の事業機会の一つです。市場データ会社のスタティスタによると、コネクテッドTVの広告市場は2026年までに460億ドルに達すると予測されており、トレード・デスクにとっては非常に大きな成長の可能性を秘めています。

2025年の収入の伸び率は18%と予測されていますが、株価のバリュエーションはこの数年間で最も低い水準にあります。アナリストによるコンセンサス予想は、2028年までに1株当たり利益(EPS)が3ドル89セントに達すると予測しており、本稿執筆時点の株価約50ドルは大幅に割安と思われます。この株価が急落した機会を活かせる投資家は、将来的に利益を得られる可能性が高いと思われます。

免責事項と開示事項  記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。フェイスブック(現メタ・プラットフォームズ)の元市場開発担当ダイレクターおよび広報担当であり、メタ・プラットフォームズの Mark Zuckerberg CEOの姉であるRandi Zuckerberg は、モトリーフール米国本社取締役会メンバーです。元記事の筆者John Ballard は記載されているどの銘柄の株式も保有していません。モトリーフール米国本社はメタ・プラットフォームズ、ロク、トレード・デスク、ウォルト・ディズニーの株式を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は情報開示方針を定めています。