予想が難しい日銀金融政策決定会合とFOMC後

今週最大のイベントは18~19日に開催される日銀の金融政策決定会合と20日のFOMC(米連邦公開市場委員会)だ。ただ、こちらも政策金利は据え置かれる公算が高く、会議の結果自体は材料にならない。焦点は、FOMCメンバーが示す政策金利見通し(ドットチャート)だ。今後の利下げに関して市場の期待よりも少ない見通しが示唆された場合、米国株はハイテク株を中心に再度、動揺が広がるだろう。一方、為替市場ではドル高円安に振れやすくなる。日本株にとっては米国株安=悪材料だが、円安=好材料でもあり、どちらに反応するか予想が難しい。

日銀政策決定会合では植田総裁の発言に注目が集まる。記者会見で早期追加利上げの示唆がなければ円安に動くだろう。投機筋の円買いが相当程度積み上がっており、反動安で大きな値幅が出ることには警戒が必要だ。

17日に発表される米国の2月小売売上高も注目だ。前回1月は大幅に落ち込み、米景気に不安が台頭した。今回は持ち直しが予想されているが、果たしてどうなるか。

日本の日並びに注意

もう一度、日銀会合とFOMCのスケジュールを確認しておこう。19日のおそらく昼頃に日銀・金融政策決定会合の結果が発表され、植田総裁の会見は東証の引け後である。 日付が変わった20日未明にFOMCの結果が出る。そうなると、20日が春分の日の祝日で休場となる日本株の市場参加者は、両会合の結果をじゅうぶんに市場でのトレードに反映させることができないことになる。この飛び石連休を挟んだカレンダーの日並びには注意が必要だ。

予想レンジは3万6500円~3万7700円とする。