3月7日(金)、暗号資産サミットが米国ホワイトハウスで開催されました。しかし、「FIFAコイン」の話やビットコイン準備金の具体的な内容には触れられず、暗号資産市場の期待を下回りました。セル・ザ・ファクトの値動きになったのは3月9日の夜からです。
ドル建てでは86,000ドルで踏ん張っていたものの、3月9日(日)のNY時間から崩れました。特段ネガティブな材料が出たわけではないのですが、目先のポジティブイベントが全て消化された達成感から、半ば諦めムードに近い売りではないでしょうか。
株式市場も不安定な値動きが続いており、新規のマネーは入ってきそうもありません。先週は一時的に反発し、1,300万円を超えるタイミングがありましたが、高値はそこまででした。個人的には再びベア目線に切り替えています。それでは、下値の目安を見ていきましょう。
BTC(ビットコイン)、戻りは200日移動平均線を意識

BTC/JPY日足チャート分析です。SMA200(橙)をしっかりと割り込んできました。下髭で反発し、踏ん張りを見せていましたが、3月9日夜、明確に下抜けてクローズしています。過去の200日移動平均線は何度もサポートとして推移することがありました。それが一旦破られると一定の調整期間がやってくることが多く、今回それがスタートしたように捉えられます。
2024年は8月2日から10月14日までこのラインを下回っており、その間は下値を押す低迷期間となっていました。つまり、2ヶ月以上低迷する可能性が出てきたとも考えられます。前回の半減期翌年であった2021年も5月から8月にかけての2ヶ月半、200日線を下回りました。
よって、この期間に突入したと考える方が自然かもしれません。戻り売りの目安はSMA200の手前からの戻り売りを意識していきたいと思います。

BTC/JPY4時間足チャート分析に移ります。サポートラインである1,187万円を今にも割り込みそうな水準です。テクニカル的には今一度反発し、下降トレンドラインまで戻ってきてくれた方が売りやすく、3度目の下値トライとなれば、素直に割り込みやすいと考えます。トレーダーとして見るなら、もう一度反発が欲しいところです。
またSMA30(黄色)からの戻りを意識してもよいでしょう。時間の経過とともに下がってくるため、今週半ばには1,230-1,250万円で推移しているかもしれません。日足SMA200とタイミングが重なれば売りやすくなるのではないでしょうか。個人的には、このあたりからの戻り売りの目安として意識しておこうと考えています。
ETH(イーサリアム)は2023年の高値28万円台を意識

ETH/JPY日足チャート分析です。2024年の安値ラインを割り込んできており、ETHはトランプラリーどころか、2024年の成長分すら吐き出してしまいました。ETHはSOLに主役を取られつつあり、資本が向かいづらい状況かもしれません。
戻り売りは、目先のレジスタンスライン、あるいは下降トレンドラインの手前からとシンプルな分析での戻り売りが良いと考えます。ただし、MACDはすでにダイバージェンスが始まっていることから、突っ込み売りは避けたいところです。このダイバージェンスを大きく否定するには、さらにここから急落を演じてMACDの低い数字を下回る必要があるため、そこまでは想定しづらいでしょう。
いずれにしても弱気形状は継続と考えているため、下値を掘り下げると予想します。次のターゲットは2023年の高値である28万5,000円-28万7,000円付近になるため、目先この価格帯を意識しておくとよいのではないでしょうか。
今週も再びベア目線に切り替えて戻り売りを繰り返したいと思います。