2025年2月28日(金)8:30発表
日本 東京都区部消費者物価指数2025年2月分速報
【1】結果:東京CPIは前月から伸びが鈍化し総合指数は前年同月比2.9%

2025年2月の東京都区部消費者物価指数(以下、東京CPI)は、ヘッドラインの総合指数が前年同月比2.9%上昇と、前回1月から伸びが鈍化する結果となりました。市場予想も下回る内容で、中身をみると、生鮮食品やエネルギーが下落し、指数を下押ししました。

コア指標である生鮮食品を除く総合指数(コアCPI)は、前年同月比2.2%上昇と前回1月から0.3%ポイント伸びが鈍化し、ヘッドラインと共に減速感がうかがえます。
変動性の高い生鮮食品とエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI)は前年同月比1.9%上昇と、前月から横ばいとなりました。コメを含む食料(生鮮食品は除く)が上昇する一方で、他の品目はわずかに下落しオフセットされるという結果です。
2月のCPIを総合すると変動性の高い品目の鈍化が見られる内容と言えるでしょう。
【2】内容・注目点:生鮮食品とエネルギーの鈍化が下押しの主要因

2月の生鮮食品は、前年同月比18.4%上昇と、引き続き高い伸びとなるも前回1月からは4.7ポイント減速しています。また前月比では5.6%減と2024年7月以来のマイナスとなっており、高騰していた生鮮食品の価格鈍化がうかがえる内容となっています。
エネルギーも伸びの鈍化が見られますが、再開した「電気・ガス料金負担軽減支援事業」による電気代とガス代への下押し効果の影響が大きく、補助金がない場合は、全体に対する寄与度は横ばいと試算され、一時的な効果と考えられるでしょう。来月3月も同補助金施策は継続されますが、値引き単価は減額されることから短期的には押し上げ要因となると推察されます。
これらの品目は物価基調の観点では材料に用いられないものの、家計マインドの観点で生鮮食品の下落トレンドが継続するかに注目しています。
【3】所感:サービスは横ばい 基調判断にはもう一押しのサービス価格上昇が必要

賃金の観点で注目の高いサービスCPIは横ばいとなりました。
内訳を見ると一般サービスの外食は前年同月比4.7%上昇、家事関連サービスは同3.3%上昇と堅調さが見られますが、前月からは横ばいです。横ばいであるため、前月からの寄与度は0(=1月に比べ、2月の同品目による押し上げ効果は0)であり、特に外食については足元の食品類の価格高騰をみると、価格転嫁が弱いとも考えられます。
教育・関連や通信教養娯楽サービスは前年同月比での伸び鈍化が見られます。もっとも伸びが鈍化している品目は高校の授業料無償化や、外国パック旅行費の統計的な要因によるものです。サービスを構成する品目で3%を超える品目も確認できますが、指数の底上げの観点ではもう一伸び必要と考えられ、その観点でも期初の価格改定動向が重要となるでしょう。
マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太